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マーケットビュー

月曜 野村雅道の今週注目!の経済指標 マーケットが注目する指標を大胆解析

今週のマーケット
「スペインGDP・ギリシャ会議、米雇用統計、日銀など」

更新日:2012年10月29日

10月29日(月)−11月2日(金)

ハリケーン「サンディ」は、米東海岸に近づき被害を受ける恐れが高まった。
週明け30日にNJ州南部に上陸する。米東部の広範囲、幅約1300キロメートルに及ぶ地域が強風に見舞われる見通し。
「サンディ」が、2011年8月に150億ドル以上の損害をもたらしたハリケーン「アイリーン」よりも強大なものになり、記録的な被害をもたらす可能性があるとしている。
米東海岸の州当局は住民に対し何日にもわたる停電に備えるよう呼び掛けている。NY証券取引所は立会場を閉鎖し取引を電子市場に移行する。

さて今朝のシドニー市場は米国3QGDP改善を受け各通貨ややドル高で始まっている。 

今週は欧州で2つの点に注目している。一つ目はギリシャでユーロ圏財務相が31日に電話会議を開きギリシャについて協議する。ギリシャは、トロイカが次回融資実施を提言すれば、EFSFから約310億ユーロの緊急融資を受け取ることになっている。
ギリシャ野党・急進左派連合(SYRIZA)のツィプラス党首は、政府がトロイカと合意した緊縮措置について、深刻なリセッションに苦しむギリシャ経済に「とどめを刺す」との考えを示した。
ただ緊縮策への反対姿勢に変わりはないものの、連立政権を崩壊させる意向はない、またギリシャのユーロ離脱は望んでいないと言明している。
もう一つはスペインで先週失業率が25%となったが、今週はスペインの3Q・GDPが発表される(予想は前期比-0.4%、前年比-1.7%である)。
為替相場ではユーロドルが7月下旬のドラギ総裁の「何でもやる発言」で1.20から1.31まで上昇したが、その動きを一服させている。

米国の景気指標は雇用を始め強いものが多いが、企業業績に懸念が出て今月は株価が低迷している。企業業績悪化は税収減収にも繋がり財政の崖問題にも響いてくるので心配だ。今週は10月雇用統計の発表があるが、7%台をキープできるか、また雇用増が10万人以上を維持できるかがポイントとなろう。他にケース・シラー住宅価格指数、消費者信頼感指数、ADP全国雇用者数、シカゴ購買部協会景気指数、ISM製造業景況指数など重要指標が多い。またGM、フォードの決算発表がある。来週は大統領選となる。

中国は先週発表されたHSBC製造業PMI、景気先行指数、工業利益は改善した。先々週は小売売上、工業生産が改善した。今週は物流協会のPMIとHSBC版のPMIの改定値が出る。ただ上海株価指数はまだ不安な状態が続く。来週はいよいよ共産党大会が始まり今後の施政方針が表明される。

豪やNZは住宅建設許可の発表があるが相場への大きな影響はないだろう。10月中旬は両通貨ともに対円で大きく上昇、ボリンジャーバンドの上限を超えた。今週はまだ日本の月末の輸出とともに調整売りが出るだろう。豪は11月6日に政策金利決定会合がある。3QCPIは2%まで回復したが、利下げ予想も消えていない。NZは新中銀総裁が声明と会見とで金融政策についての中味に違いがあった(声明では金利が適切、会見では利下げ余地あり)ようにスタンスがまだつかめない。ただ今年は最強の通貨だけにNZドル高に懸念は示している。
南アランドはストと格下げで下げていたが、10月半ばからはストの終結やユーロ高に連れ戻している。12月のANC党首選を前に政局不安もありまだ油断はできない。(日銀政策決定会合については後述)

【今週の注目経済指標】

10/29
(月)

(日)商業販売統計速報
(英)マネーサプライM4、消費者信用残高
(米)個人所得、個人支出、PCEデフレーター
(独)消費者物価指数速報

10/30
(火)

(日)失業率、有効求人倍率、10月上旬貿易統計 鉱工業生産速報、家計調査、日銀金融政策決定会合、経済・物価情勢の展望
(スペイン)GDP速報値
(ユーロ圏)消費者信頼感確報
(米)S&P/ケース・シラー住宅価格指数、米消費者信頼感指数
(独)失業率
(インド)準備銀行金融政策決定会合

10/31
(火)

(NZ)住宅建設許可
(豪)住宅建設許可件数
(日)全国財務局長会議、毎月勤労統計速報、住宅着工戸数、建設工事受注 外国為替平衡操作の実施状況
(香港)月次政府財政収支
(英)GFK消費者信頼感調査
(ユーロ圏)財務相電話会議(ギリシャ)、失業率、消費者物価上昇率速報値
(仏)生産者物価指数
(独)雇用統計
(南ア)貿易収支
(米)シカゴ購買部協会景気指数
(加)GDP

11/1
(木)

(中)製造業PMI(政府版とHSBC改定値)
(英)製造業PMI
(米)ADP全国雇用者数、米企業人員削減数、新規失業保険申請件数、ISM製造業景況指数、建設支出

11/2
(金)

(豪)生産者物価指数
(日)日銀金融政策決定会合議事要旨
(ユーロ圏)製造業PMI(確報)
(加)失業率、雇用者数変化
(米)非農業部門雇用者数、失業率、製造業受注

先週の「注目通貨ペア!」の振り返り※チャートはクリックで拡大できます

前回の「注目通貨ペア!」

ドル円
NZドル円

【ドル円】 予想レンジ:77-82、月末の円買いVS日銀緩和期待
週足では陽線であったが、80円台を維持できなかった。月末の輸出が出たためである。先週は22日と25日の2日が陽線であったが、いずれもゴトビ要因によるものであった。欧州情勢不安や米企業決算悪化もリスク回避の円買いを誘った。

(先週の予想は以下の通り)
晩秋の円安が進んでいたが、先週木曜日の米グーグル社の決算悪化と株安でリスク回避の流れに転じた。ポンド円、NZドル円などでボリバン上限で出た長い上ヒゲも先週末の円高に影響した。晩秋の円安でも10月下旬は円が買われやすい。月末の輸出が出やすい状況となるからだ。昨年もドル下げとなっていて10月31日の8兆円の日銀介入は記憶に新しい。晩秋から冬の円安基調は変わらないが10月下旬は調整の円買いがクロス円中心に出るだろう。

さて月末開催の日銀政策決定会合では「消費者物価指数(生鮮食品を除くコアCPI)前年比上昇率が「2014年度以降、遠からず1%に達する可能性が高い」との見通しを少なくとも半年先送りする方向で検討しているようだ。驚きはまったくない。速水総裁、福井総裁なども先走った景気回復感でゼロ金利を解除したり金融引き締めを行ったがまもなく元の状態に戻した。景気はさらに悪化した。今回も「またか」と言った感じだ。政府は景気判断を3カ月連続で下方修正し、景気対策も打ち出そうとしているところで日銀が現状維持ではいかない。長期国債の購入だけでなく、12月で終了する社債、ETF、リートなどのも購入増額が決定されることも予想される。
引き続き尖閣諸島問題や日本の政局も注視したい。

(テクニカル)
6連続陽線後、先週金曜は寄り引き同時となり上昇が止まった。ポンド円、NZドル円などが木曜日にボリンジャーバンド上限で長い上ヒゲを出し下落したことに連れたものだ。10月11日-15日や10月11日-18日の上昇ラインがサポートする。5日線は上向き。依然ボリバン上限。晩秋の円安にて需給的には円買いが減少しているので小さな調整で大きなドル下げとはならないだろう。雲の上。先週の週足は陽線となる。9月10日週-24日週の上昇ラインが支える。先週は陰線なるも下ヒゲ長く買い圧力があった。月足は3月-4月の下降ラインを上抜き今月は陽線。年足は陽線。

【NZドル円】 62-67、3QCPIはインタゲ以下、政策金利は
週足は陽線。政策金利発表直後では「金利は適切、CPIはインフレターゲット内で回復する」と言う声明で66円台まで上昇したが、その後の中銀総裁会見で「NZドル売り介入の準備がある。利下げ余地はある」とされたことで上げ幅を縮小した。

(先週の予想は以下の通り)
(ポイント)
年間通貨番付は依然首位
市場は利下げを織り込み始めている(エコノミスト予想は据え置き)
10月16日のCPIはインフレターゲットを下回わった
イングリッシュ財務相は「利下げ余地あり。介入は行わない」と発言
2QGDP成長率は予想を上回った
求人広告数は減少している
その他の指標(貿易、企業信頼感、住宅建設許可)は弱いのだが世界の他の先進国と比べれば見劣りはしない(これが時々買い材料となる)
中国市場はやや持ち直している。欧州債務問題、米国指標なども改善傾向にある
新NZ中銀総裁にウィーラー氏が就任する

(推移)
NZドルはここ1週間で対円で上昇、対ドルで下落した。株価は上昇。依然通貨番付では首位を走っている。

(国内要因)
2012年3Q・CPIは前期比0.3%上昇した。上昇率は市場事前の0.5%を下回った。前期は0.3%上昇だった。前年同期比では0.8%の上昇で、これは1999年4Q(0.5%上昇)以来の低さ。
3Q物価動向の内訳を見ると、トマトなど野菜価格の季節的な上昇から食料品関連が前期比1.1%上昇、家賃など住宅関連が0.8%上昇した。住宅保険も17.4%上昇。一方、衣料・靴が0.3%低下したほか、ガソリンも1.0%低下した。

(海外要因)
海外の指標は改善しリスク選好の流れとなっていた。米国は雇用統計、雇用保険、ミシガン大消費者態度指数、鉱工業生産、小売、住宅が強かった、欧州ではZEW景況感指数が改善、中国は3QGDPは予想通りの+7.4%であったが、小売売上、工業生産が改善した。スペインはEUへの支援要請が近いとされ、ギリシャとトロイカとの債務延長の合意も間近となっている。世界の株価も上昇した。ただ先週木曜の米グーグルの決算悪化でリスク選好の流れが止まっている。

(CPIがインフレターゲットを下回った)
3QCPIはインフレターゲット下限の1%を下回った。NZ中銀の見通しとは異なり低下している。下限を下回ったのは10年前に下限を0%から1%へ引き上げて以来である。まだエコノミストは利下げを予想はしていないが、市場は豪の利下げ前のように織り込み始めている。NZの強さも利下げ要因の一つになるだろう。次回政策金利決定は来週だ。利下げせずとも利下げを示唆するコメントは出てくるだろう。

(豪ドルNZドル相場が上昇)
今年の豪ドルNZドル相場は1月の高値の1.3170から今月は10月2日に1.2362の安値をつけた(6.1%下落)。先週末は1.2660と2.4%戻している。10月2日をきっかけに戻しているが、10月2日は豪RBAが政策金利を0.25%引き下げ3.25%とした日であった。その日からNZの利下げへ焦点が移ったのだろうか。もちろん豪雇用統計の改善もあった。

(テクニカル)
NZドル円=10月5日-9日の下降ラインを上抜いて上昇。10月15日-16日の上昇ラインに沿うも18日はボリバン上限で上ヒゲを出し緩み上昇ラインに接すほど下げている。今日はそのラインを下回って始まっている。5日線はまだ上向き。週足は9月17日週-10月1日週の下降ラインを上抜いている。雲中。月足は4月-5月の下降ラインを上抜いたまま。年足は陽線。

今週のワタシの「注目通貨ペア!」※チャートはクリックで拡大できます

今週の「注目通貨ペア!」

ドル円
豪ドル円

【ドル円】 予想レンジ:77-82、残り3日月末の輸出、11月からまた晩秋の円安
前回書いた通り晩秋の円安の中で月末に特有な輸出も出て先週は陽線なるも下押し場面も見られた。80円台は維持できなかった。先週上昇したのは22日と25日のゴトビ要因のあった日であった。今週も後3日は月末の輸出が出る。はげ落ちるのは11月になってからだろう。

今週の日本は日銀政策決定会合がある。何かやらないとただでは済まされない空気となっている。ただこれまでのように、日銀は若干景気指標が良くなっただけで景気回復、CPIは1%へ向かうと当たらないフォワードルッキングをせずに、ほんとうに結果が出るまで、緩和姿勢をコミットして欲しい。日本のインフレなんて、世界一の人工的な物価高があるので、それを抑制すればいつでもデフレに戻せるからだ。また今週は財務省局長会議もあるが日銀の景況感と一致しないといけない。

さて2012年度の主要9生保の下期運用計画が発表された。日本国債への投資は増加するが外国証券への投資は消極的だ。そうなると新規に資金は海外に出ず過去に投資した外貨資産の配当・金利だけが日本に戻ってくる。それが所得黒字で円買いとなる。生保は1ドル240円台から130円台までは外貨投資を行ってきたが100円を割ってからはまったく静かになってしまった。
また日米ともに「財政の崖」、「特例公債」のようなもので危機とかいうが、危機でもなんでもない。ただの政治家のくだらないメンツと怠慢だろう。

(テクニカル)
先週は22日と25日のゴトビ要因のある2日が陽線、他の3日は陰線となった。10月24日-25日の短期的な上昇ライン、10月11日-18日の上昇ラインも下抜いた。次は9月28日-10月11日の上昇ラインがサポート、その次は9月13日-28日の上昇ラインがサポートする。5日線はまだ上向き。ボリバン上限上抜きからバンド内へ戻す。10月11日から上げ続けていたのが月末の輸出で下げた。11月になればまた底堅くなろう。月末3日はまだ調整売りに気をつけたい。週足は9月10日週-24日週の上昇ラインが支える。ただ先週は陽線でもやや長い上ヒゲなどで少々の下押しを示唆している。月足は3月-4月の下降ラインを上抜いている。年足は陽線。

【豪ドル円】 予想レンジ:80-85、CPIは予想を上回り、利下げ観測は若干後退か
(ポイント)
3Q・CPIは予想を上回った
国内要因は弱かったが雇用が改善
資源ブーム終えん議論あり。鉄鉱石価格は続落
欧州情勢は今週がカギ(スペイン、ギリシャ)、米企業決算は不冴え
中国、米国はリーダーを来週決定
RBAは豪ドル高に懸念を示している

(推移)
豪ドルは対円でここ3週連続陽線である。ただ対NZドルでは弱い。

(国内要因)
3Q・CPIは前期比1.4%上昇と、予想の1.1%上昇を上回った。炭素税の導入でエネルギー価格が上昇したことが背景にある。CPI上昇で、豪ドルも上げた。追加利下げの確率が低下した。
基調インフレ率は前期比0.75%。市場予想の0.6%を上回った。前年比ベースの基調インフレ率は2.5%で、豪RBAの長期目標である2-3%の範囲内に収まっている。ただ中銀は政策金利の決定に際して、炭素税の一時的な影響を考慮しない考えを示している。 今週は住宅建設許可の発表がある。

(海外要因)
海外の指標は改善しリスク選好の流れとなっていたがグーグルを始め米国企業の決算悪化でリスク回避する動きも見られている。ただ米国は雇用統計、雇用保険、ミシガン大消費者態度指数、鉱工業生産、小売、住宅、それに3Q・GDPが強かった。欧州はZEW景況感指数が改善したがPMIは下落、中国3QGDPは予想通りの+7.4%であったが、小売売上、工業生産が改善した。中国の株価の動きはまだ不安である。米国の大統領選挙と中国共産党大会での方向性を固める動きが期待される。

(トピックス)
「豪RBAライダウト理事発言」
 ・鉱山ブームは和らぐ
 ・失業率は少し上昇する
 ・豪住宅は底打ち
 ・パリティーより高い豪ドルは大きな障害だ、豪ドルは景気の緩衝材となる
 ・中国経済は減速しているがハードランディングはない

「スワン財務相&RBAスティーブンス総裁」
 *スワン豪財務相は10月22日、2012/13年のGDP伸び率は3.0%になるとの見通しを示した。前回予想の3.25%から下方修正した。
財政黒字見通しは11億豪ドルとし、5月の見通し(15億豪ドル)から下方修正した。財務相は、予想を下回る歳入や成長鈍化を背景に、向こう4年間で約164億豪ドルの歳出削減および増税を行うとの方針を明らかにした。
 *RBAスティーブンス総裁は既に10月12日夕、国際金融協会(IIF)が都内で開いたパネルディスカッションで、金融政策について「必要であれば利下げの余地がある」と述べた。豪には景気下支えに向けた政策の選択肢が様々にあるとして「減速を吸収することは可能だ」と強調した。

(テクニカル)
豪ドル円=10月11日の雇用統計改善以来持ち直している。ただ豪ドルより円の弱さで引き上げられている。10月8日-10日の上昇ラインを基礎にボリバン上限に達してからは調整で下げている。5日線上向き。雲の上へ。ただ10月15日-16日の上昇ラインを下抜きそれが上値抵抗となっている。週足は9月17日-24週の下降ラインを上抜く。10月8日週-15日週の上昇ラインに沿ってボリバン上位へ。月足は6月-7月の上昇ラインを下抜いたまま。年足は陽線。

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