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マーケットビュー

月曜 野村雅道の今週注目!の経済指標 マーケットが注目する指標を大胆解析

今週のマーケット
「中国指標、日銀、バーナンキ議長講演、豪雇用など」

更新日:2012年4月9日

4月9日(月)−4月13(金)

今朝は先週末の米雇用統計悪化を受けてシドニーではやや円高でスタートした。本日は欧州市場休場で仲値取引もほぼないのでドル需要も少ない。中国指標(CPI、PPI)、上海株式市場の動きを見ながらの展開となろう。英キャメロン首相が来日し野田首相と会談する。

先週は日銀短観で景況感が改善しなかったこと、スペイン債務問題再燃、米雇用統計の悪化でリスク回避の円高が進んだ。今週その流れが覆るとすれば数多く発表される中国の景気指標や上海株式市場の動きだろう。中国はCPI、PPI、貿易収支、GDP、小売売上、工業生産、固定資産投資などを発表する。2012年のGDP成長率見通しは全人代で+7.5%へ下方修正されてから上海株が下落、資源国通貨にも売り圧力をかけていたが先週の国家統計局の製造業と非製造業PMIが改善し株価は回復した。また先週末には預金準備率の引き下げの観測が出ていた。最重要の中国1QGDPの予想は前年比+8.3%である。

さて日本は後述するが新年度のリーズ&ラグスでの輸出の先行ドル売りの需給でドル円は重くなっている。ただこれは例年通りの需給だ。

米国は昨年12月から非農業部門雇用者数が3カ月連続20万人以上を越えていたが3月は12万人増へ縮小した。事前に発表されていたIS製造業・非製造業指数、ADP雇用者数、新規失業保険申請者数がそれほど悪い数字ではなかったので意外感があったのだろう。減少の傾向となるかはもう少し見ないといけないが、市場はせっかちなので既にQE3期待が出始めている。渦中のバーナンキ議長は本日(東京時間明朝)講演を行う。今週の米国はオバマ大統領・ブラジルルセフ大統領会談、ベージュブック、貿易収支、CPIなどがある。今後の金融政策に影響するのはCPI、全体の流れはベージュブックを参考にしたい。

欧州はスペイン債務問題に焦点が当たっているが、騒ぎやすい問題だけに報道が過剰となるが、あくまでファンダメンタルズ本位で見たい。今週はECB月例報告や独の国際収支がある。独の国際収支で膨大な貿易黒字を出しながらユーロが強くならない。ユーロ圏全体では貿易赤字となっていること、またその数字においても6割が域内貿易なので為替相場には影響がない。ユーロ/ドルがここ数年、ドル円よりもボラティリティーが低い要因だ。実需のそれほど歪みがないので、投機的な動きも寿命が短い。

スイスはユーロ/スイスが下限とされている1.20を一時下抜けた。今週は失業率の発表がある。デフレリスクが消えていないので中銀はユーロ買いスイス売り介入を行うだろう。

豪はGDPや雇用などの国内要因、また資源需要の減退など海外要因も弱い。RBAは景気判断を下方修正し4月下旬のCPI次第では利下げも示唆している。今週は雇用統計がある。

その豪ドルが下げたことでNZドルが浮上し、年初来の通貨番付で首位に立った。NZは最近指標の発表もないが、ここまで首位であった南アランドが国内要因の弱さやユーロの下で連れ安となったこともあり、何もせずして首位に立った。

今週はまた北朝鮮のミサイル発射が14日頃に予定されているようだ。核実験の観測もあり気をつけてもらいたい。

【今週の注目指標】

4/9
(月)

(日)国際収支、景気ウォッチャー調査、企業倒産
(中)CPI、PPI
(NZ、豪、香港、英、独、仏、スイス、南ア)休場(イースター休暇)

4/10
(火)

(日)日銀金融政策決定会合
(中)貿易統計
(スイス)失業率
(独)経常収支、貿易収支
(仏)鉱工業生産
(米)卸売在庫

4/11
(水)

(豪)住宅着工許可件数
(日)民主党の円高・デフレ対策特別チーム、党首討論 、金融経済月報・基本的見解、機械受注
(韓)総選挙
(加)住宅着工件数
(米)輸入物価指数、地区連銀経済報告、月次財政収支

4/12
(木)

(豪)雇用統計
(日)日銀支店長会議、さくらリポート 、ESPフォーキャスト調査企業物価指数、マネーストックM2+CD
(仏)消費者物価指数
(ユーロ圏)ECB月例報告、鉱工業生産
(英)貿易収支
(加)新築住宅価格指数、国際商品貿易
(米)貿易収支、生産者物価指数、新規失業保険申請件数

4/13
(金)

(日)日銀金融政策決定会合議事要旨
(中)GDP、鉱工業生産高、小売売上、固定資産投資
(独)消費者物価指数確報
(英)生産者物価指数
(米)消費者物価指数、ミシガン大消費者信頼感指数・速報値

先週の「注目通貨ペア!」の振り返り※チャートはクリックで拡大できます

前回の「注目通貨ペア!」

ドル円
豪ドル円

【ドル円】 予想レンジ:80-85
日銀短観の景況感が伸びなかったこと、スペイン債務問題再燃、米雇用統計悪化でリスク選好の後退となり円高が進んだ。

(先週の予想は以下の通り)
今朝は早速、日銀短観の発表がある。2月の日銀金融緩和の強化によって景況感は改善しているだろう。(結果=予想に反して、景況感は改善しなかった)

前回の本リポートで年度末の週のドル円は横ばいか上昇としたが、週足では今年も陽線となった(始値82.43、終値82.85)。さて4月だが、貿易為替では、新年度なので輸出が先行しよう。長年の円高トラウマがあるので早めに輸出予約を入れておかないと、さらなる円高で痛い目に合うという経験からだ。輸入は積極的に予約を入れないだろう。政局はともかく2月の日銀の金融緩和強化、インフレ目途設定で株高、円安が進み久々に日本がいいムードになってきた時に、海外投資に消極的であった生保などが動き出すかどうか。年金、かんぽ、大手生保など機関投資家が横並びで動けばインパクトは大きい。
個人は先取りして外貨投信などに資金を投入している。週後半の金曜には3月上中旬の貿易統計も発表される。

(テクニカル)
ドル円=3月15日(木)のカブセの影響か、ドル円は伸び悩んでいる。3月28日もカブセのような陰線で翌日下げた。3月23日-26日の上昇ラインを下抜いた。先週は2月2日-14日の上昇ラインを下抜いたが、週後半2日は下ヒゲを出して買い圧力を示して新年度となる。
5日線は先週金曜に上向いた。ボリバンではまだ上位。雲上。週足は2月6日週-13日週の上昇ラインを下抜いている。週足では2週連続上ヒゲを出している。83.40あたりからの上ヒゲだ。月足は昨年11月-12月の下降ラインを上抜いたまま。今年は07年、08年の下降ラインから上抜いて始まっている(1996年、2000年、2005年のドル高年と同様である)。

【豪ドル円】 予想レンジ:83-88
政策金利は据え置かれたが国内指標は弱く景気判断は下方修正された。米雇用統計悪化はリスク回避の流れとなり豪ドルは下げた。

(先週の予想は以下の通り)
(ポイント)
次の焦点は4月3日の政策金利決定である。スティーブンス総裁の発言からは据え置きが予想されるが、国内指標が弱いままであるので利下げへの言及はあるだろう。
中国は景気減速が続いたが、週末の政府の製造業PMIは改善。バーナンキ議長の超低金利長期化示唆や欧州の債務問題のファイアーウオール強化は買い要因となっている。
今週は政策金利の他、住宅建設許可件数 小売売上高、貿易収支など指標が多い。

(推移)
豪ドルは先週対円、対ドルで下落した。株価は上昇した。

(国内要因)
国内指標(4QGDP、雇用統計、住宅貸付、NAB企業信頼感指数、WESTPAC消費者信頼感指数、自動車販売など)弱いが、RBAは「下振れリスクは具体化する可能性がいくぶん低下、金利を平均レベルに維持することが適切、世界は2012年にトレンド下回る成長に直面、豪経済は最近それほど悪くはない、欧州関連の懸念が今後何ヶ月、何年か続くと予想。中国経済はしばらく減速するが、平均すればかなり強い成長になろう」としてそれほど深刻にはなっていない。

(海外要因)
BHPビリトンが中国からの鉄鉱石需要は伸び悩むとしたこと、また3月のHSBC製造業PMIが48.1と2月の49.6から下落したことで豪ドルも下げてきた。先週はバーナンキ議長の超低金利政策の長期化、独IFO指数の改善、欧州債務のファイアーウオール強化、中国政府版製造業PMI改善で外部要因も改善しつつある。

(トピック)
豪RBAのデベル総裁補は、豪ドルは豪の強い交易条件に見合う水準にある、との認識を示した。また、資本フローを構成する要因の変化が豪ドル相場に影響を及ぼした、との見方を示した。(豪ドルの上昇は海外からの資金流入としている。昨今の世界各国の苦しい財政状況から見れば2013年度に黒字を目指す豪に資金が流入してくるのは自然だ。ただ退出するのも団体行動なので、その動きも大きくなる)

(テクニカル)
・豪ドル円=3月23日-26日の上昇ラインを下に切って、雲の上限近く、ボリバン下限に下落したが、週末の欧州債務に関わるファイアーウオール構築でやや戻して先週は越週した。3月28日-29日、27日-28日の下降ラインを上抜いていけるかどうか。5日線はまだ上向かない。
週足は1月9日週-16日週の上昇ラインを下抜いた。連続陰線。10月3日週-11月21日週の上昇ラインはまだ生きている。月足では11月-12月の下降ラインを上抜き10月-1月の上昇ラインが出来ている。年足陽線。

今週のワタシの「注目通貨ペア!」※チャートはクリックで拡大できます

今週の「注目通貨ペア!」

ドル円
南アランド円

【ドル円】 予想レンジ:79-84
日銀の2月の緩和政策強化も効果が薄れてきた。自民党などはインフレ目標を2%に設定し、その目標が達成出来なければ説明責任を負わせるような法改正にも動き出している。民主党は今週円高対策チームの会議が開催される。日銀は政策決定会合と支店長会議がある。

新年度のリーズ&ラグスでの輸出の先行ドル売りの需給でドル円は重い(貿易収支は均衡から赤字だが、輸出は年度初めに売りが出やすい、輸入は年度後半に出る流れ)。日銀短観の景況感が日銀金融緩和強化でも改善しなかったことや米雇用統計の悪化でリスク選好の流れのリズムが変わってきた。このままリスク回避=不況の代名詞の円高が続くかどうか。日本の需給のリズム(ややドル売り)は当分変わらないが、今週は中国の指標が数多く発表される。GDPが8%を超えれば良い雰囲気に変わるだろう。

ドル円が上昇するとすれば明日10日で海外の休み明けでゴトビと重なり、外貨投信の払込もありドル需要は増加するだろう。
また3月上中旬の貿易統計は1912億円の赤字となった。前年比で輸出減少が7.3%、輸入は10.5%増加した。日本経済にとってかなり深刻な数字だが、忙しそうな政府は見落としているだろう。

(テクニカル)
3月15日(木)のカブセの高値84.17を上抜くことなくジリ安推移となっている。4月5日に4月3日-4日を下抜き下げの準備をして米雇用統計悪化で一段下げとなった。ボリバン下限が81.0であり、そのあたりに損切りの売りがある。雲は78.94-79.83あたりだ。3月21日-4月2日の下降ラインに沿っている。2月2日-14日の上昇ラインを下抜いている。5日線は下向く。

週足は2月6日週-13日週の上昇ラインを下抜いている。週足では3月12日週、19日週の上ヒゲが効いている。月足は昨年11月-12月の下降ラインを上抜いたまま。ただ2月-3月の上昇ラインを下抜いた。年足では今年は07年、08年の下降ラインから上抜いて始まっている(1996年、2000年、2005年のドル高年と同様である)。

【南アランド円】 予想レンジ:9.9-10.60
(ポイント)
カギソPMIは低下、4月18日の小売売上、CPI待ち
スペイン債務問題再燃と今週数多く発表される中国指標に注目 
ポジションはロングが多く損切り売りが10円丁度に入ってきている

(推移)
ランドは対円、対ドルで下落した。株価は小幅上昇。資源価格は下落。年初来通貨番付ではNZドルに抜かれ、首位を奪回された。

(国内要因)
3月カギソPMIは55.1となり2月の57.9から低下した。2月小売売上が予想を下回ったこと、2月CPIもやや低下していることもあり政策金利は据え置きとなっている。国内指標は強いとは言えない。4月18日の3月小売売上と3月CPIを待たないといけない。

(海外要因)
中国の製造業・非製造業PMI改善があったが、スペインの債務問題懸念に米雇用統計悪化で下落した。今週は中国がGDPやCPIなど多くの指標を発表する。

(テクニカル)
かなり下げているが損切りはまだ売りが多い。10.25、10.0にある。 3月29日-30日の上昇ラインを下抜いて下落。先週は全日陰線となった。ボリバン下限を下抜いた。雲の中に下落している。4月2日-4日の下降ラインに沿っている。5日線は下向き。週足は1月16日週-1月30日週の上昇ラインを下抜いたまま。月足では10月から横ばい推移から11月-1月の上昇ラインが出来ていたがこれも下抜いている。

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