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マーケットビュー

月曜 野村雅道の今週注目!の経済指標 マーケットが注目する指標を大胆解析

今週のマーケット「年末の需給へ」

更新日:2010年11月29日

11月29日(月)−12月3日(金)

*****ユーロドル50P上昇。 EU、アイルランドに850億ユーロの金融支援決定*****

ほぼ10月23日、11月6日のセントラル短資FXセミナーでの予想通りの展開となった。円安、ドル高であり、他通貨も高い、ユーロは10月後半からの信用不安で最弱となった。豪ドルは対ドルでは伸びなかった。割とわかりやすい相場であった。海外のリパトリでドル、欧州通貨、オセアニア通貨が買いとなる。但しユーロはアイルランドなどの信用不安で安くなっている。円は総じて安いがユーロより強かった。円は季節的に輸出が減少、相対的にコンスタントに予約する輸入が目立ち円安となった。豪ドルは買われ過ぎていた為に人気の割には伸びなかった。

月足ではドル円、クロス円(除くユーロ円)が陽線である。ドルは全面高だった。12月も円については、状況は変わらない。円は11月26日に外貨投信の払い込みが多数あって円安となったが、12月、1月に冬のボーナス見合いで外貨投資に向かうかどうか。さらに生保の下半期の運用計画でも積極的ではないが、以前よりは外貨投資が増えている。

 

外国株式

外国債券

富国生命

増加

増加

三井生命

横ばい

増加

住友生命

慎重

機動的

明治安田

増加

増加

朝日生命

微減

横ばい

日本生命

横ばい

横ばいから増加

第一生命

横ばい

横ばい

また11月の特色は中国株の下落や欧州信用不安があったがいつものようなリスク回避の円買いが出なかった。日本株も主要株式市場で一番上昇した。円安と株高は結びついている。支持率低迷で内政外交ともに頼りない菅政権だが、円安にすれば株も高く、景気も良くなり人心も明るくなる。

12月は海外のリパトリもなくなる。市場で働くのは日本勢が中心となるので大いに頑張ってもらいたい。ただ薄商いで頑張れば一人相撲となるのでそこは気をつけたい。ゆっくり充電して2011年に備えてもいいだろう。

今週の指標は充実している。中国の製造業と非製造業PMIがある。インフレ懸念が強く金融引き締めで株価も冴えない中国だが、中国経済に影響されやすい豪ドルやNZドル相場も動かすだろう。その豪ドルは3QGDPがある。11月の利上げ後に雇用が悪化して対ドルで弱含み推移している。

日本は朝鮮半島の緊張を抱えながら、日銀短観の前哨戦となる法人企業景気予測調査がある。3Qはエコ家電、エコ自動車で堅調だが、それがはげ落ちる4Q見通しに注目したい。

欧州はアイルランドへの支援が決定しているが、まだ債券市場は荒れている。それが南欧市場にも波及している。支援スキームが出来ているので大きな波乱はないと思うが、メルケル首相が「国債購入者もデフォルトリスクを負うべき」と発言して売られている。ECB理事会があるがいくら独経済が回復しているとはいえ、信用不安問題がくすぶるだけに据置となろう。

米国はケース・シラー住宅価格、ISM製造業などをこなし、11月雇用統計となる。失業率9.6%、非農業部門雇用者数が+14.5万の予想だ。

【今週の注目指標】

11/29
(月)

(日)小売業販売額
(NZ)貿易収支
(ユーロ圏)景況感指数、消費者信頼感・確報、第3四半期加経常収支、鉱工業製品価格
(英)消費者信用残高、マネーサプライM4
(米)ダラス連銀製造業活動指数

11/30
(火)

(NZ)住宅建設許可
(豪)住宅建設許可件数、第3四半期経常収支
(日)失業率、有効求人倍率、全世帯家計調査、鉱工業生産・速報、毎月勤労統計、自動車生産・輸出実績、住宅着工戸数、建設工事受注、為替介入実績
(香港)小売売上高-価額、月次政府財政収支
(インド)3QGDP
(仏)生産者物価指数
(独)失業率
(ユーロ圏)消費者物価指数・速報、失業率
(英)GFK消費者信頼感調査
(南ア)貿易収支
(加)GDP、第3四半期加GDP
(米)S&P/ケース・シラー住宅価格指数、シカゴ購買部協会景気指数、消費者信頼感指数

12/1
(水)

(豪)第3四半期GDP
(中国)製造業PMI
(タイ)中央銀行政策金利
(ユーロ圏)製造業PMI(確報値)
(英)製造業PMI
(米)MBA住宅ローン申請指数、チャレンジャー社人員削減数、ADP民間雇用者数、CB消費者信頼感指数
、労働生産性指数、ISM製造業景況指数、建設支出、ベージュブック(地区連銀経済報告)

12/2
(木)

(日)第3四半期法人企業景気予測調査−設備投資、日銀金融政策決定会合議事要旨
(豪)貿易収支、小売売上高
(スイス)第3四半期GDP
(ユーロ圏)第3四半期GDP確報値、生産者物価指数、ECB政策金利発表
(米)中古住宅販売保留指数、新規失業保険申請件数

12/3
(金)

(中国)非製造業PMI
(インドネシア)中銀政策金利
(スイス)消費者物価指数
(ユーロ圏)サービス業PMI(確報値)、小売売上高
(英)サービス業PMI
(加)失業率、雇用者数変化
(米)非農業部門雇用者数、失業率

先週の「注目通貨ペア!」の振り返り※チャートはクリックで拡大できます

前回の「注目通貨ペア!」

ドル円
NZドル円

【ドル円】 予想レンジ:80-85
11月の季節的な円売り需給継続で84円台となった。

(先週の予想は以下の通り)
円売り気味の11月の基本需給から12月の冬のボーナス見合いの外貨投資相場となるかどうか。

ドル円は年足では陰線。月足では6月-9月の上昇ラインを上に抜けている。また陽線で終われば4月以来となる。週足では3週連続陽線となった。3週連続は昨年12月以来。日足でも勢いがあったが、11月9日-12日の上昇ラインは下に切った。11月1日-5日の上昇ラインが次のサポートとなる。ドル円では珍しくボリンジャーバンドの上限に絡んでいる。現在のバンドは79.77-83.69だ。5日移動平均線は上向きのまま。

一目均衡表の雲の中にいる。雲のレンジは82.92-83.66.全体的には鍋底形成中であり、9月の85.94、5月の94.99などが上のターゲットである。11月1日-5日のなだらかな上昇ラインは81前半でサポートする。ここを下に切るような需給状況となれば気をつけたいがまだ晩秋の需給であり、円は輸出より輸入が多く、欧米はまだリパトリのドル買い、ユーロ買いなどが出てくるだろう。その流れでクロス円が強含めばドル円をサポートしよう。

【NZドル円】 予想レンジ:63-68
中国金融引き締めによる上海株下落、欧州信用不安、朝鮮半島緊張でリスク回避の動きでやや下落した。またS&Pの外貨建て格付け見通しの引き下げ(ムーディーズは維持)も売り材料となった。

(先週の予想は以下の通り)
先週比NZドルドルは小動き。株価も下げているが、NZドル円は上昇している。ドル円の上昇がNZドル円を引き上げている。NZ指標も改善している。しかし政府・中銀総裁は後述するようにあくまでも慎重姿勢を崩していない。

3Q卸売物価指数(PPI)は+1.2%(前期比)となり2Qの+1.1%、予想の+0.6%を上回った。ANZ消費者信頼感指数は今回114.5となり前回113.6を上回った。小売、雇用、賃金も力強い。ただ以下のようにボラード中銀総裁は慎重だ。

 *経済回復は続いているが、道のりは長引く可能性
 *財政刺激策を停止すると、成長は抑制される見通し
 *NZ経済の中期的な見通しは良好だ
 *米国の住宅市場の不振、NZの材木輸出にとって悪影響
 *日本の景気回復の脆弱さ、NZの食品貿易を抑制

また政府中銀はNZ高を嫌っている。対ドルで0.75前から懸念を示していたが0.8に迫りさらに神経質になっている。ただ介入については積極的ではない。またキー首相は中銀の為替政策を物足りないと批判した。外から見ればキウィー病、大地震、カンタベリーファイナンス破綻と続いているが指標は改善し力強さが戻ってきているように見える。

テクニカルではNZドルドルが11月5日-8日の下降ラインを上抜いたこと、NZドル円でも11月11日-15日の下降ラインを上抜き強い。日本が晩秋の需給で円売りが強くなっていることも寄与している。円売りとなれば株高でリスク選好の流れが出てくるからだ。12月末なのでNZへのリパトリもあるだろう。暫くは底堅く推移しよう。

来週のワタシの「注目通貨ペア!」※チャートはクリックで拡大できます

来週の「注目通貨ペア!」

ドル円
ランド円

【ドル円】 予想レンジ:82-87
ドル円の年足は陰線のままである。月足は5月-6月の下降ラインを上抜いた。陽線で終われば7か月ぶりとなる。週足は11月1日から上昇ラインにのっている。日足は6月には一時的に出たこともあったが、5月以来完全に雲の上に出ることとなった。11月1日-5日の上昇ラインが効いている。ボリンジャーバンドは若干上限までの余地がある。バンドは先週金曜引けで79.80-84.54である。一目均衡表の雲は82.49-83.61であった。5日移動平均線は上向いている。本日はボリンジャーバンド上限が85.0近くへ拡大するので、そこが上値抵抗となろう。下値サポートは一目の雲の上限で83.50から83.0あたりと今週はなるだろう。当面は11月23日-24日の上昇ラインがサポートする。83.70あたりがサポートとなる。

先週は上海株が下落しても株安にならず円安をともなったリスク選好型となった。今週は法人企業景気予測調査がある。景気対策で3Qは力強い成長となったが、それが剥げ落ちる4Qの景況感見通しに注目したい。

【ランド円】 予想レンジ:11.20-12.20
年足は陰線。月足は6月から横ばい。10月までは円高であったが、ランドも強調推移しランド円は安定していた。週足は陰線、日足は3QGDPで下げ10月CPIで上昇するも先週末は欧州信用不安でユーロ下落を見ながら下げた。

11月は日本では輸出一服で輸入の円売りが浮き彫りとなり海外では12月決算前のリパトリの自国通貨買いとなる。ただ欧州信用不安でユーロが売られランドも連れ安になったり、中国の金融引き締めで資源価格が下落、リスク回避でランドも売られる場面もあったが、月単位では基本需給をもとに若干円安ランド高で推移している。

先週は3QGDPが予想の前期比年率3.3%を下回る2.6%になりランドが売られたが、10月CPIは予想の前年比3.3%を上回る3.4%であったので買われた。3QGDPは2Qのワールドカップ効果がはげ落ちたため減速したのだろう。インフレは自動車価格、燃料価格の上昇があった。

今年は全体で2.8%、2011年は3.0%の成長、インフレは2011年は4.0%へ上昇する見通しだ。緩やかな成長となりランドも横ばいから緩やかに高くなっていくだろう。

11月18日には南ア中銀はレポレートを6.0%から5.5%へ利下げをしたが、マーカス総裁は「今回の利下げは全会一致だが、容易な決定ではなかった。景気刺激策の余地はある。更なる引下げの視点は限定的だ。決定はデータに基づくもの。我々は目の前にあるデータを精査している。一つの状況に固執し続ける事は出来ない。データに基づくと、我々は今が”底”だと見ている。利下げは全ての金融機関に転嫁されていない」とした。

中銀からの声明では為替についても多く触れている。「通貨を押し下げるために利下げしたわけではない。為替レートに、短期的な解決方法は存在しない。為替レートの変動、先進国の経済次第だ。米国のQE2のインパクトがどの程度か判断するのは困難だ。我々は、米国のQE2がランドの動向に影響与えると見ている。」。ランド高には強い懸念を持っているが為替介入は避けたい模様だ。

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