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マーケットビュー

月曜 野村雅道の今週注目!の経済指標 マーケットが注目する指標を大胆解析

今週のマーケット「6月10日は指標過密の日」

更新日:2010年6月7日

6月7日(月)−6月11日(金)

釜山G-20の要点は以下の通り。

  • 世界景気回復を確認、ギリシャ財政問題でのEU/IMFの協調行動を評価、ハンガリー財政問題には言及なし、為替にも言及せず
  • 中小企業支援が声明に取り上げられたが日銀の新規貸出制度に結び付いているのだろう
  • 出口戦略については特に言及はなかった
  • レバレッジ規制の話は日本のFXのレバレッジ規制に繋がっているのだろう

今週は10日(木)に指標が集中している。NZの政策金利、豪のインフレ期待指数と雇用統計、中国の貿易統計、日本の1QGDP二次速報、英中銀、ECB政策金利、米国貿易収支と新規失業保険申請件数などがある。

NZ政策金利は6-4で利上げ派(0.25%の利上げ)が多い。ファンダメンタルズから見れば利上げだが、最近の欧州情勢に配慮して据え置いたほうがいいという意見もある。豪の景気指標はやや弱くなっているがインフレが高まってきている。雇用も少し改善のペースを落としている。5月新規雇用者数は2万人の増加、失業率は前月と変わらず5.4%である。中国の貿易収支は米国の人民元切り上げ圧力に影響しよう。英中銀、ECBは最近の欧州情勢からはまだ金融政策変更は出来ないだろう。米国の4月貿易収支も中国の貿易統計同様に米中間の貿易摩擦に影響する。予想は412億ドルの赤字である。新規失業保険申請件数は先週の不冴えな米国雇用を回復できる内容となるかどうか。予想は44.7万件である。 

その他、日本の5月上中旬貿易統計、景気が回復しつつあるカナダの指標、中国の一連のCPI、固定資産投資などの指標にも注目したい。

本日月曜のセンチメントは様変わりだ。仏銀の損失の噂、仏首相のユーロ下落容認発言、さらにはハンガリーの債務問題でユーロは先週金曜日下落した。今朝もおそらくその流れで始まるだろう。先週は米国雇用統計大幅改善思惑や日本の実需のドル需要でドル買いリスク選好で始まっていた。センチメントなどはすぐに変わるので短期トレードでは臨機応変、切り変えを速く行いたい。

ただセンチメントが変る前に何らかの変化が起きることがよくある。金曜ではドル円でいつになく93円に売りが多く入ってきたことがあった。またドル円のイントラデイのPFであれば、暫く続いていた上昇トレンドが下に切れていた。それは米国雇用統計発表前に現れていた。

【注目指標】

6/7
(月)

(NZ)休場
(豪)AIG建設業指数、ANZ求人広告、外貨準備
(日)外貨準備
(独)製造業受注
(米)消費者信用残高

6/8
(火)

(NZ)1Q製造業売上
(日)マネーストックM2+CD、対内対外証券売買、国際収支、貿易統計、景気動向指数速報、景気ウォッチャー調査、企業倒産
(独)貿易収支、経常収支、鉱工業生産
(仏)貿易収支、財政収支
(スイス)CPI、失業率
(加)住宅着工件数

6/9
(水)

(豪)ウェストパック消費者信頼感指数、住宅ローン、NAB企業信頼感指数
(日)機械受注、ESPフォーキャスト
(英)全国消費者信頼感指数、商品貿易収支
(ブラジル)政策金利、GDP
(米)卸売在庫、地区連銀経済報告(ベージュブック)

6/10
(木)

(NZ)RBNZオフィシャル・キャッシュレート、製造業指数、クレジットカード消費
(豪)インフレ期待指数、新規雇用者数 失業率
(中国)貿易統計
(日) 第1四半期GDP・二次速報、企業物価指数、消費者態度指数、オフィス空室率
(独)CPI確報
(仏)鉱工業生産、製造業生産指数
(英)BOE政策金利発表
(ユーロ圏)欧州中銀金融政策発表
(加)国際商品貿易、新築住宅価格指数
(米)貿易収支、新規失業保険申請件数、月次財政収支

6/11
(金)

(日)オプションSQ
(中国)各種指標(小売、CPI,PPI、工業生産、固定資産投資)
(仏)CPI、経常収支
(英)PPI、鉱工業生産、製造業生産高
(加)第1四半期設備稼働率
(米)小売売上高、ミシガン大消費者信頼感指数速報値、企業在庫

先週の「注目通貨ペア!」の振り返り※チャートはクリックで拡大できます

前回の「注目通貨ペア!」

ドル円
豪ドル円

【ドル円】 予想レンジ:88-93円
米国雇用統計大幅改善予想で93近くまで上昇、実際の内容は不冴え、また仏首相のユーロ安容認、仏銀損失の噂、ハンガリー財政悪化などで91台まで下落した。

(先週の予想は以下の通り)
今週は週末に米国雇用統計があり、非農業部門雇用者数が10年に1度の国勢調査の臨時雇用もあり50万人の大幅増の予想なのでドル円は売りこみにくいだろう。また需給的には今週は外貨投信の払い込みもあり円売り外貨買い需要もありドル円を支える。

3日(木)には第1四半期法人企業景気予測調査がある。設備投資の伸びがあれば株式市場にも好影響を及ぼしリスク選好で円売りが出るが、年初からの日本株動向は思わしくない。ギリシャ財政不安で揺れるドイツ株や英国株より弱い。株が弱いとリスク回避する動きとなり株安円高という日本には最悪の状況になる可能性がある。いつもながらであるが日本株動向は注視したい。また本日の一連の日本の月末指標も抑えておきたい。

菅財務大臣は為替相場については「過度な円高にならないように注視する、行き過ぎた円高は望ましくない、適正水準で安定するのが望ましい」とコメントしている。その他中国の製造業PMIやG-20にも注意したい。

テクニカルでは年足は陰線のまま。2007年-08年の下降ラインを上抜けていない。ただ月足は08年8月-09年4月の下降ラインを上抜いたまま。ただ09年11月-10年3月の上昇ラインは一旦下抜いたがライン上に戻ってきた。完全なドル下げトレンドではない。

日足では雲下限の91.41にトライしたがはね返された。上昇ラインは5月6日-20日と5月25日-27日の2つあり、それぞれ90.20、89.50で月曜はサポートされる。

【豪ドル円】 予想レンジ:74-79
米雇用統計大幅改善予想でのリスク選好の流れで79まで買われたが、実際の数字が悪化、75台へ下落した。

(先週の予想は以下の通り)
豪ドルは4月からやや弱含んでいる。内外二つの要因がある。国内では、これまで8カ月のうち6回利上げしてきて3月あたりから景気指標で弱いものが増えていること(特に住宅投資、小売売上)で今後は利上げのペースが落ちると推測されること、鉱山税40%課税を嫌気し株価が下落、秋の選挙を前にラッド首相支持率低下していることなどだ。海外ではギリシャ財政不安や中国の金融引締観測で資源価格が下落していること。ただ今後の見通しとしては明るいものも出てきた。国内では鉱山税課税では景気に影響を与えないように調整されそうなこと、米中経済対話が滞りなく終わり中国への元切り上げ圧力が緩和されたこと、EU・IMFなどのギリシャ支援が合意、世界景気回復が徐々に進めば資源需要が増えること、日本の夏のボーナス期で個人の豪ドル債投資が出ることで下げも次第に限定的になってくるだろう。今週の焦点は6月1日の据置予想の政策金利決定と前年比+2.6%予想の1QGDPがある。

来週のワタシの「注目通貨ペア!」※チャートはクリックで拡大できます

来週の「注目通貨ペア!」

ドル円
NZドル円

【ドル円】 予想レンジ:88-93円
先週は米国雇用統計の雇用増の予想で買われたが、結果は失望的な数字でありドル円が売られた。ただまだ6月のドル円はなんとか陽線である。6月始値は91.28で金曜引けは91.87。5月ゴールデンウィークでは95円あたりにかなり大きな売りが出ていたが、先週は93あたりに95の時ほどでないがドル売りが増えてきていた。93につかずに下落したのは95と同じなのでまだ上がっていくと売りが潜んでいるだろう。もしこれが買われるとするなら、今月後半あたりから活発になる外貨投信など個人の夏のボーナス目当ての外貨商品が売れるかどうかであろう。日本の景気が回復してそれが可処分所得増加につながれば景気回復円安のパターンになる。その時は日経平均も上昇していようが、今のところ力強さがないのが心配である。

年初オープンの92.97に届かず、年足は陰線である。 5月25日-27日のゆるやかな上昇ラインは生きているが6月2日−3日の急な上昇ラインは下抜けた。一目均衡表の雲は91.41-93.32のレンジである。5月6日-20日の上昇ラインも支える、6日とはNYの誤発注騒ぎで87.94をつけた時だ。ボリンジャーバンドのレンジは89.03-94.64、移動平均5日線はまだ上向きである。

【NZドル円】 予想レンジ:59-64円
6月10日に政策金利決定がある。0.25%引き上げて2.75%にする見方が多い。過去9カ月で6回利上げして4.5%とした豪の景気回復の強さからは1年ばかりサイクルが遅れているがようやく景気指標も改善し、かつインフレ懸念も出てきたので利上げは正当化されるだろう。ただNZ経済研究所は9月ごろまで利上げは急ぐべきでないと発言した。理由はやはりギリシャなど南欧の財政不安が世界景気に影を落とす可能性があるし、NZ経済も回復の途につき始めたばかりで脆弱であるということだ。世界景気に配慮すべきという意見であった。

NZドル円は年足では陰線だが、豪ドル円よりは上昇率が高くなってきている。月足は、5月はGWの下げで大陰線、6月はもみ合っていたが先週金曜で陰線となりまだ基調は弱い。日足では 25日の下ヒゲで上昇し、その25日からの上昇ラインがつい破れ下抜け、5月4日-10日の下降ラインにも今接している。5日移動平均線は下げへ転じている。ボリンジャーバンドは58.16-69.24のレンジでその中位よりやや下にいる。一目均衡表の雲の下限は64.78で遠いわけではない。今回据置になってもNZの回復基調は続く。世界の基調がリスク選好になれば上昇は速いだろう。

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