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マーケットビュー

月曜 野村雅道の今週注目!の経済指標 マーケットが注目する指標を大胆解析

今週のマーケット 「回復の1年であった」

更新日:2009年12月14日

12月14日(月)−12月18日(金)

今年はいろいろ悲観論も飛び交ったがまずは昨年の危機から回復軌道を辿っている。慎重な金融政策と積極的な財政政策がとられ危機に身構えてきた。身構えている時にはパニックは起きない。世界の株価も程度の差はあれどこも上昇してきた。リスク選好の代名詞である株高円売りの流れとなってきた。また次に油断する時が危ないのだがまだ先だろう。

さて豪に続いて出口政策へ向かっている国が多い。利上げはしなくとも量的緩和の停止、財政刺激の停止を示唆する国が増えてきている。

ECBは「1年物の資金供給オペを次回で終了する。一部の過剰な支援、解除の状況が整った。金融危機の打撃、一部で恐れるほどひどくない。ユーロ圏の経済成長・インフレ率見通しが上方修正」と表明した。NZは2010年半ばの利上げを見込むとした。スイスは債券買い取りを停止した。

FRBはバーナンキ議長が出口政策を示唆すると期待されたが超低金利政策の継続を表明し一旦ドルが売られた。ただその後の雇用統計、小売売上、ミシガン大消費者信頼感指数などが強く、FRBの出口政策示唆を待たずして長期金利が上昇している。先に出口政策を表明したECBのユーロよりも経済指標で実績を示したドルが強くなって来ている。ユーロドルはギリシアの債務問題もあり1.51台から1.46台へ急落することとなった。他通貨も概ねドル高の展開となっている。今週のFOMCがそのあたりを踏まえて少し軌道修正をするかどうかも注目である。

ドル金利が上昇すればドルが上がるがその時の株価動向も注目したい。金利上昇が景気の強さを好感するより、企業負担が増えると懸念された時株価が下落すれば一時的にパニックとなる。円高に振れる場面もあるかもしれない。ただ一時的なものに終わるので悲観的にならないで欲しい。

日本は日銀短観がある。前回より改善幅が縮小で大企業製造業DIが−27、大企業非製造業が−22の予想である。円高デフレで回復基調が鈍化するとみられている。週末に日銀政策決定会合があるが緊急会合で資金供給を決定したこともあり政策変更はないだろう。金融より政治が心配である。外交問題、来年度予算問題、首相の政治献金問題など不安要素も多い。

今年はドル安円安の流れであったが、しばらくドル高の流れが続くだろう。ただ円安の流れは変わらない。デフレ脱出に一番遠い国であるからだ。過去何度も経験したように日銀が先走って利上げをしてかじ取りを誤らないことを望みたい。

【注目指標】

12/14
(月)

(NZ)小売売上
(日)中国習国家副主席来日、日銀短観、商業販売統計、
経団連提言、21世紀政策研究所シンポ、首都圏マンション販売
(中国)鉱工業生産確報
(英)ライトムーブ住宅価格指数
(仏)経常収支
(香港)3Q鉱工業生産&PPI
(ユーロ圏)10月鉱工業生産
(加)3Q設備稼働率
(その他)ドバイナキールイスラム債償還期限

12/15
(火)

(NZ)第3Q製造業売上高
(豪)RBA議事録
(日)亀井大臣講演
(仏)CPI
(スイス)3Q鉱工業生産、ロートスイス中銀総裁講演
(独)ZEW景況感調査
(ユーロ圏)ZEW景況感調査
(英)RICS住宅価格、CPI、小売物価指数
(南ア)CPI
(加)景気先行指数、3Q労働生産率
(米)PPI、NY連銀製造業景気指数、対米証券投資、鉱工業生産、
設備稼働率、NAHB住宅市場指数

12/16
(水)

(豪)バッテリーノ豪中銀副総裁講演、3QGDP
(日)第三次産業活動指数、工作機械受注確報
(南ア)休場
(英)失業率、失業保険申請件数
(ユーロ圏)CPI
(米)CPI、3Q経常収支、住宅着工、MBA住宅ローン申請件数、
建設許可件数、FOMC政策金利発表
(加)カーニーカナダ中銀総裁講演

12/17
(木)

(NZ)NBNZ企業信頼感指数
(日)景気動向指数改定値、資金循環統計、半導体製造業BBレシオ
(香港)失業率
(ユーロ圏)建設支出、ECB理事会
(スイス)小売売上
(英)小売売上高
(南ア)PPI
(加)CPI
(米)バーナンキ議長再任決議、新規失業保険申請件数、
景気先行指数、フィラデルフィア連銀景況指数、北米半導体BBレシオ

12/18
(金)

(日)日銀政策決定会合、日銀総裁会見、全国粗鋼生産、
百貨店売上
(独)PPI、IFO景況指数
(ユーロ圏)経常収支、貿易収支
(英)マネーサプライ
(加)卸売売上高

前回の「注目通貨ペア!」の振り返り※チャートはクリックで拡大できます

前回の「注目通貨ペア!」

ドル円
豪ドル円

【ドル円】 予想レンジ:88−93
ほぼ予想通りのレンジとなったが米国の経済指標(小売売上、ミシガン大消費者信頼感指数など)の改善や豪の雇用統計改善、NZの利上げ時期示唆などがあり各通貨が対円で上昇したこともドル円を引き上げた。

(先週の予想は以下の通り)
ドル円の月足では昨年9月−今年の4月の下降ラインが生きている。今年8月−10月の下降ラインは今月上抜いている。日足では11月27日の上昇ラインは生きており、先週金曜は大陽線となった。下から一目均衡表の雲の下限に接している。11月前半なんども雲中に入ろうとして失敗して以来である。5日移動平均線が上向くのは10月29日以来である。11月27日にはボリンジャーバンドの下限を下抜いていたが、現在は上限の91.77に近い。11月13日−23日の下降ラインが今度はサポートとなろう。87.50あたりである。

月曜に輸出がどう出るか。冬場は輸出が多く出る季節ではない。景気回復と物価の下げ止まりで出口政策(日本以外)と株価動向が焦点となってくる。円は今週より来週の短観と日銀政策金利に焦点がある。ボーナス期で外債、外貨投資に個人マネー集まるかどうか。ドル円は底堅く推移するだろう。

【豪ドル円】 予想レンジ:80−85
豪雇用統計が予想より改善したことで豪ドル円は上昇したが、週末には米経済指標が改善してドル高豪ドルドル安が進み上げ幅を縮小した。

(先週の予想は以下の通り)
今週は8日にスティーブンス総裁の講演がある。3カ月連続利上げを詳述し次回2月への見通しなどを語るだろう。ここ1カ月は経済指標の強さはない。物価は底打ちして上昇中である。豪ドル円はドバイショックで76円をつけたが、その落ち着きと日本の円高デフレ対策表明で82台へとなった。

豪ドル円は昨年の下落の3分の2を今年回復している。月足では8月から80円を挟んでもみ合っている。5日移動平均線は12月3日に上向き継続中である。11月27日からの上昇ラインは金曜日朝に一旦下抜いたが再びラインより上に回復し、一目均衡表の雲から上に飛び出している。ボリンジャーバンドの上限は85円で年初来高値の10月23日の85.29に近づく。

本邦からは冬のボーナス見合いで外債の購入で豪ドル買いがでよう。またすぐに為替が起きる話ではないが、東京電力が米資源大手シェブロンなどが進めているオーストラリア西部の液化天然ガス開発事業で、11.25%の権益を取得したと発表したこともいずれ買い圧力となる。投資額は3000億円超の見通し。

リスクとしては米雇用統計の大幅改善で資源価格が下落していること。また米国やユーロ圏が出口戦略の方向へ進み金利が上昇し始めると株価が下落して豪ドルなどのリスク資産投資が抑制されることがある。12月10日の11月雇用統計の発表も注目したい。

来週のワタシの「注目通貨ペア!」※チャートはクリックで拡大できます

来週の「注目通貨ペア!」

ドル円
NZドル円

【ドル円】 予想レンジ:87−92
今月の月足ではここまで陽線となっている。政府の円高デフレ抑制のコミットメントが効いている。今月はトレンドラインが重要となっている。現在は11月27日−12月9日の上昇ラインがサポートとなり、月曜でいえばこれの下抜けが88.50あたりとなる。一方12月4日−12月11日の下降ラインを上抜ける(月曜日なら89.60)と再び上昇となるが、12月11日に出た89.17-89.79の上ヒゲのプレッシャーをはねのけなければならない。一目均衡表の雲は90.30あたりでこれも抵抗となる。5日移動平均線はまだ下向いている。スポット相場が最低横ばい推移すれば上昇に転じる。ボリンジャーバンドは中位にあり逆張りのポイントではない。レンジは88.50−89.60が軸となろう。

日銀短観と日銀金融政策決定会合が焦点だが政治的には普天間基地問題、財政政策、首相の政治献金問題など不安要素も多い。

【NZドル円】 予想レンジ:62−67
NZ中銀は金利を2.5%で据え置いたが2010年半ばに利上げすることを表明した。ずいぶん先に具体的な利上げ時期を表明したことにサプライズがあった。NZドルは上昇し翌日中銀総裁が過剰反応と警戒したが先に利上げがあると売り込みにくいことは確かである。今週は小売売上、製造業売上、NBNZ企業信頼感指数の発表がある。

NZドル円の月足は2月からの上昇ラインを下に切っているが60円−70円で横ばい推移している。日足では3連続陽線で豪ドル円よりも勢いがあるボリンジャーンバンドでは中位にいる。12月9日−10日の上昇ラインは急激なので下抜けるが、11月27日と12月9日の上昇ラインもサポートしよう。10月26日−11月19日の下降トレンドラインを一旦上抜けている。5日移動平均線は横ばいとなっている。米指標改善でのドル買いでNZドルが下げても円も売られるのでNZドル円自体は底堅く推移するだろう。

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