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マーケットビュー

金曜 外為コーヒーブレイク 英国現地レポと当社社員による週末コラム

米大統領選を占う

更新日:2012年11月2日

米東海岸を襲ったハリケーン「サンディー」の影響でニューヨーク証券取引所は2日間連続での立会場閉鎖を発表しました。ハリケーンでの休場は1985年以来はじめてで、2日間連続での休場は吹雪による1888年以来です。2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件でも立会場閉鎖に追い込まれなかった米国にとって、異例中の異例とも言える措置でした。私が住む英国でも週末からはどのニュース番組でもサンディーが第一報として伝えられ、特に今週火曜日は30分枠の報道時間のうち15分を割くという熱の入れようでした。

米東部の800万世帯が停電となったそうで、その被害の深刻さには驚かされますが、このハリケーンを巡る今後の米経済の成り行きに対する見方は真っ二つに分かれているようです。楽観的な見方としては、復興作業は雇用創出に繋がるだけでなく、ハリケーンで受けた被害の修復のため、個人消費が上向かざるを得ないというものです。悲観的な見方としては、保険業界の負担がどこまで膨らむのか?それが株安に繋がらないか?という議論です。いずれにしても、これが短期的な為替相場に及ぼす影響はないでしょうが、第4四半期のGDPなどの経済指標が発表される頃には、なんらかの影響が出てくることが予想されます。

このハリケーン「サンディー」のおかげで、米大統領選にも影響を及ぼしたことは言うまでもなく、両候補とも遊説の中止に踏み切りました。

本日は、来週に迫った米大統領選について書いてみたいと思います。

大統領選挙の仕組みと日程

アメリカは、国会議員の99%が共和・民主の両2大政党に所属する典型的な2大政党制の国家となっており、何名かの大統領候補がいるにもかかわらず、最終的にはこの2大政党の大統領候補者の一騎打ちとなります。

具体的な選挙日程ですが

11月第一月曜日の翌日(火曜日)である11月6日 : 一般投票(大統領選本選)

有権者が直接大統領候補に投票する「直接選挙」ではなく、各州それぞれの政党により指名された「大統領選挙人」を11月の一般投票で選び、その人たちが改めて12月に大統領候補に投票する「間接選挙」という形を取っています。

大統領選挙人の数は議会の上院・下院の数と同数となっており、上院議員は各州2名・下院議員は人口に比例して州ごとの数が決まります。ですので、その人数は最大のカリフォルニア州 55人からバーモント州やアラスカ州など3人までと、連邦上下院議員と同数となり、さらに首都ワシントン特別区の3人を加え総数は538人となります。したがって過半数となる270人の大統領選挙人を獲得すれば、実質的には次期大統領が決定する運びとなります。

12月17日: 大統領選挙人による投票

11月6日に選ばれた大統領選挙人たちが行った投票が副大統領である上院議長に送られます。

2013年1月6日: 開票

上下両院の全議員の前で12月17日に行われた大統領選挙人による投票を開票し、大統領・副大統領当選者が正式に決定されます。

2013年1月20日: 新大統領任期スタート

新大統領の就任式が行われます。

連邦議会上下両院議員選挙

意外と知られていないのが、上下両院議員の選挙です。
これは大統領選の一般投票と同じ11月6日に実施されます。

・下院:全議席が改選
全議席が改選される下院(435議席、共和党241議席・民主党194議席)は現在のところ共和党が過半数である218議席を大きく上回っています。

・上院:3分の1が改選
上院(100議席、共和党47議席、独立系2議席、民主党51議席)は全議席の3分の1にあたる33議席が改選されます。現在ギリギリ過半数を抑えている民主党ですが、今回の改選33議席のうち、民主党の改選数は21議席となっており、若干民主党にとって不利に働く可能性が指摘されているようです。

両候補者の政策比較

今回の大統領選では、米国経済の再生が優先課題であることは間違いありません。しかし同じ課題に向け、各候補者のアプローチの仕方は変わってきます。ここでは主な政策に関する両候補者の政策内容を簡単に紹介します。

 

オバマ大統領(民主党)

ロムニー候補(共和党)

景気対策

・短期的⇒景気対策の継続による成長重視

・長期的⇒富裕層向け増税と歳出削減による財政再建の実現

・一切の税率引き上げに反対

・減税と歳出削減による小さな政府を目指しつつ、財政再建と経済成長の両方を目指す

経済対策

・過去に例をみない総額7,680億ドルにのぼる大規模な景気対策法である米国経済再生法(American Recovery and Reinvestment Act:. ARRA)に署名

・民間および公的セクターによる需要喚起

・現在の低金利を生かし公的セクターの投資を促し、公的セクターの雇用を守り、輸出拡大を持続させる決意

・政府支出と赤字の大幅な削減

・富裕層に対する減税が雇用創出につながると主張

・国内のエネルギー生産量を大幅に増加する

・オバマ政権の医療保険改革撤廃、全米鉄道旅客公社民営化、公共放送などへの助成撤廃などで支出削減

財政赤字
削減幅

4兆ドルの赤字削減

非国防費5%削減
歳出上限対GDP比20%

財政収支

・10年間(2013〜2022年)で累計財政赤字6.4兆ドル

・10年間の平均値(対GDP比):歳入19.4%、歳出22.5%、財政赤字3.2%、2022年末時点の公的債務残高76.3%

・10年間(2013〜2022年)で累計財政赤字3.1兆ドル

・10年間の平均値(対GDP比):歳入18.3%、歳出20%、財政赤字1.7%、2022年末時点の公的債務残高62.3%

税制政策

・25万ドル以上の所得層に対する減税(ブッシュ減税)を廃止

・年収100万ドル以上の所得層に税率30%を課す「バフェット・ルール」の適用

・米国内で雇用創出に貢献した製造業に対する税率引き下げ

・国内回帰(インソーシング)する企業への税額控除などの優遇措置

・製造業の国内回帰促進税制

・法人税を現行35%から28%へ引き下げる

・製造業は実効税率25%以下

・より均一(フラット)で公平で簡素な」税制改革

・ブッシュ減税を維持

・年収20万ドル未満世帯のキャピタルゲイン・配当税を撤廃して減税を拡充

・法人税を現行35%から25%へ引き下げる(企業・雇用の海外流出を防ぐため)

・減税・規制緩和による中小企業支援

金融業界
規制

ドッド・フランク法の徹底施行を表明

ドッド・フランク法の撤廃を公約

雇用創出

・100万人の製造業雇用創出

・60万人の天然ガス関連雇用創出

・業種を問わず、1,200万人の雇用創出

エネルギー

2020年までに原油の輸入半減を目標

2020年までにエネルギー自給自足を目標

医療保険
制度

・医療保険改革法の施行

・医療関連費対GDP比:2013年度5.3%⇒2022年度6.7%

・補助金制度の導入

・医療関連費対GDP比:2013年度5.1%⇒2022年度5.1%

国家安全
関連

今後10年間で約5億ドルの国防費削減

約1,000億ドルの追加国防費を計画

外交

・アフガニスタン駐留軍の2014年までの完全撤退

・イランの核兵器保有を阻止。軍事行動も辞さず

・アフガニスタンからの完全撤退には反対

・イランの核兵器保有の阻止のため、軍事行動も検討

・中国を「為替操作国」と認定



マーケットへの影響

新しい大統領が誕生したら、為替取引に従事する私たちにとってどのような注意点が必要となるのでしょうか?

雇用関連

(1) ロムニー候補

両候補者の政策内容を見て、私が一番驚いたのがロムニー候補が「1,200万人の雇用を創出する」という目標を掲げている点でした。

どのようにしてこれだけの数の雇用を創出するのか?について、同候補は海外事業利益の国内還流を促し、国内投資と雇用創出につなげることを提案しています。しかしこの数字が達成されるとは私は思っていません。

2007年にサブプライム問題が発覚するまでの経済好況の頃、米国での非農業部門における雇用者数は4年で770万人(16万人/月)となっていました。くどいですが、これは飛ぶ鳥を撃つ勢いで経済が好調に推移していた時の数字です。

ロムニー候補が目標として掲げている『4年間で1,200万人』という数字は月ベースに直すと25万人となります。

今年の年末から来年初にかけて米国を襲うとされる「財政の崖問題」の解決が付かなかった場合、国防費の強制削減が起こり、それが原因で2014年までに民間部門で100万人(そのうち、製造業部門では30万人)の雇用喪失が発生すると言われています。果たしてロムニー候補はこの数字も勘定に入れているのでしょうか?疑問が残ります。

(2) オバマ大統領

オバマ大統領は雇用創出を製造業セクターに的を絞っているのが印象的でした。

同大統領が4年前に就任して以来、輸出業者に対する政府支援策の拡大など一連の措置が奏功し、輸出が過去5年間に2倍近くに拡大するなど、順調に成長しています。

今回の選挙で同大統領が出した雇用創出策内容は、国内雇用創出のために「雇用のアウトソーシング(海外移転)を抑制し、インソーシング(国内回帰)を促進する措置」となっています。それを促すため、米国内で雇用創出に貢献した製造業に対する税率引き下げや、海外工場を閉鎖して国内回帰する企業への税額控除などの優遇措置を導入する予定となっています。

財政の崖問題

11月6日に一般投票と同時に実施される連邦議会上下両院選挙で、ロムニー候補率いる共和党が上下院共に過半数を獲得すれば、財政の崖問題の解決が早まるという見方が優勢を示しています。

市場に対する影響

ある英系大手銀行が10月末に実施した354社に対するヘッジファンドや機関投資家・金融機関向けのアンケート調査によると、下記のとおりとなりました。

1) 株式市場の反応
・ロムニー候補が当選 ⇒ 株価指数は大幅に上昇するという見方
・オバマ大統領が再選 ⇒ 小幅な下落か現状維持

2) 債券市場の反応
・ロムニー候補が当選 ⇒ 国債の売り(長期金利上昇)を予想
・オバマ大統領が再選 ⇒ 国債の買い(長期金利下落)を予想

3) 為替市場の反応
・ロムニー候補が当選 ⇒ ユーロと円の売り
・オバマ大統領が再選 ⇒ 新興国市場通貨(INR・RUB・BRL)・ユーロ・豪ドルの買い

ドルに対する見方

(1) ロムニー候補

レーガン・ブッシュ両大統領時代同様、ロムニー候補が当選した場合もやはり、「財政赤字は増加するに違いない!」という懸念の声は聞こえてきます。しかし同候補が推す法人税減税や規制緩和などが特に株価上昇のきっかけとなるという見方も的を得ていると言えるでしょう。

それに加え、米連邦準備理事会(FRB)議長職について、自身が大統領に当選した場合、2014年1月に2期目の任期が切れるバーナンキ現議長を再指名する意思がないと言明、FRBの景気刺激策第3弾(QE3)が景気回復に向け、たいして効果があるとは思えないとの考えを示しています。これはQE3の早期終焉という発想に結びつき、ドルの価値を高めるのに貢献するでしょう。

(2) オバマ大統領

目先の懸念材料は、年末に期限を迎えている財政の崖問題の早期解決が可能であるか?という点にあります。11月6日に一般投票と同時に実施される連邦議会上下両院選挙で上院に於ける民主党の議席が減少してしまうと、上下院ともに共和党が優勢となりオバマ大統領にとっては厳しい政策運営を強いられることになります。これはドルにとって短期的だけでなく中期的にもネガティブな材料になることは間違いないでしょう。

最後に

米大統領選が意識されはじめた今年の春頃には、モルモン教徒であるロムニー候補が当選する筈がないという論調で一致していました。しかし夏を過ぎた頃から、同候補が『ドッド・フランク法(金融規制改革法)の撤廃』を声高に叫び始めてというもの、同候補に対する期待感がガラッと変わってしまったという印象を私は強く受けています。

耳慣れない「ドッド・フランク法」というものは消費者金融保護局の設立やヴォルカー・ルールを禁ずる条項などが含まれている法案です。特にヴォルカー・ルールと呼ばれるものは“銀行が自己勘定取引を通じての投機的行為を禁ずる条項”であり、これを通じて銀行は預金者の預金を危険にさらすことを禁じています。

このドッド・フランク法の撤廃、つまり『サブプライム危機やリーマン・ショック以前に行っていた投機的行為を銀行に対して許す』という公約を掲げたロムニー候補に対し、米大手金融機関が一斉に支持を表明したのです。これでロムニー候補を取り巻く環境がガラッと変わってしまったことはここで繰り返すまでもありません。

皮肉なことに私が住む英国では、金融危機の再来を防ぎ、将来金融機関の救済に対し納税者を保護する目的から、投資銀行業務と個人向け金融業務の分離を義務付けるビッカーズ案の導入が急がれています。欧州が今後この問題に対し、どのように取り組んでいくのかは未知数ですが、リーマン・ショック以来4年に及ぶ世界景気の減速から立ち直れていない今、ドッド・フランク法の撤廃が現実となった場合、数年後に新たな金融危機が発覚し、景気後退が深刻化しないことを祈るばかりです。

松崎美子

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