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金曜 外為コーヒーブレイク 英国現地レポと当社社員による週末コラム

ロンドン・オリンピックとこれからの英景気動向

更新日:2012年8月10日

楽しい時間はあっという間に過ぎてしまうとはよく言ったもので、あと2日でロンドン・オリンピックは終了してしまいます。

思い起こせば、2005年7月6日に次期オリンピック開催地にロンドンが選ばれた時、英国中がお祭りムード一色になったのが、まるで昨日のことのよう。1908年・1948年に続き2012年のロンドンでのオリンピック開催は3回目となり、ひとつの都市での3回目のオリンピック開催ははじめて!という歴史を塗り替えた瞬間でもありました。しかしお祭りムードは長続きせず、その翌日にはロンドン同時多発テロが起き、私が住むロンドンはパニック状態になりました。

当時の英国経済は近年稀に見る好景気を謳歌していましたが、その2年後に米サブプライム問題が表面化し、2008年にはリーマン・ショックへと続きます。この金融危機の影響により英国経済を取り巻く情勢が一変したことは改めてここに書くまでもありません。その後、金融危機の舞台はヨーロッパへ移り、現在に至るまで解決のメドがついていません。オリンピック開催決定当時の2005年に、一体誰が「2012年ロンドン・オリンピックが不況の中で行われる」と予想していたでしょうか?

過去のオリンピック開催地での「その後の景況感」は?

英ガーディアン紙ビジネス欄には、1964年に開催された東京オリンピックから2008年の北京オリンピックまでを例にとり、それぞれの開催国におけるオリンピック前・後のGDP変化を検証した記事が載っていました。そこでは『オリンピック開催前の2四半期(6ヶ月)に於けるGDP伸び率』と、『開催後の2四半期に於けるGDP伸び率』を比較しています。

興味深いことに、アトランタを除く全てのオリンピックでは、開催後のGDPは開催前の数字を下回っていることが確認出来ます。つまりオリンピック需要は開催前にピークに達し、その後は下落傾向を辿るという事がこの結果から読み取れるのではないでしょうか?

英国内でのオリンピック経済効果に対する見方

・ 英予算責任局(OBR)の試算
第3四半期に占めるオリンピック経済効果は+0.1%、しかし第4四半期にはその+0.1%部分は剥げ落ちてしまうと予想。更に悪いことに、6月のエリザベス女王60周年記念式典で国民祝日が1日増えたため、昨年のロイヤルウエディングでの国民休日1日増加の時と同じく、経済損失によるマイナス効果が出てしまいました。そうなると第1・2四半期ともにマイナス、第3・4四半期を通してオリンピック効果は相殺。結果としては、2012年はマイナス成長となる可能性が浮上したという見方が出来ます。

・ 英中央銀行(BOE)
オリンピック期間中における個人消費の伸びに代表されるプラス要因は、交通渋滞や労働者のずる休みによる生産性の低下というマイナス要因で相殺される。そしてOBR同様、6月の国民休日1日追加により今年の第2四半期は0.5%のマイナス効果が生じるとしています。最終的に2012年GDP予想はゼロ%と発表しました。

英国民の反応は?

英スカイTVが民間機関を通して行った『オリンピックによるメリットを感じるか?』というアンケートでは、85%の回答者がノーと答えたそうです。アンケートに参加した一人は「2004年のアテネ・オリンピックは関連費用が当初の予算見込みの2倍の支出となったが、英国は4倍に膨らんでいる。今、そのギリシャは逃れられない債務危機の真っ只中にいる事を考えると、英国の将来もああなってしまうのか?」と悲観的な意見を訴えました。これはあくまでも一例に過ぎませんが、ユーロ圏債務危機問題がいかに英国民の毎日の生活に影を落としているか、お分かり頂けたかもしれませんね。

ここからの景気動向はユーロ圏次第?

オリンピック効果について私自身の意見を書きますと、英国経済は「第2四半期の追加休日によるマイナス部分」を「第3四半期に開催されるオリンピック効果」で相殺するという見方をしています。つまり第1四半期がマイナス、第2と第3あわせてゼロ、第4四半期はユーロ圏債務危機の進展次第という心細い結論。最悪の場合、今年はマイナス成長になるかもしれません。

英中銀(BOE)四半期インフレーション・レポート

水曜日に発表されたインフレ・レポートを見ての感想ですが、いくつかの驚きや落胆がありました。

・ 政策金利予想
水曜日のインフレ・レポート発表前の市場では、英Q2GDP速報値が−0.7%と大きく悪化したことを受け、金利先物市場では次のインフレ・レポートが発表される11月に政策金利を現行の0.5%から0.25%へ下げるというコンセンサスが一般的になっていました。それに加え、金利先物市場では2015年Q3まで、政策金利は0.5%より下で推移すると予想していました。

このチャートは水曜日に発表されたレポートに載っているものですが、黄緑線は前回5月レポートでの予想、そして紫線は今回8月のものとなっています。
英政策金利は2009年3月よりずっと0.50%で据え置きされており、その後発表されたインフレ・レポートでは、政策金利予想を0.50%より下に設定した事は今まで一度もありませんでした。

しかしこのチャートを見る限り、8月のレポート(紫線)では「2013年中に政策金利が0.50%より下に下がる可能性」が浮上してきたことが示されています。

上のチャートを具体的な数字として表したもの(上の段が8月、下の段が5月のレポート)を見ると、英中銀は2015年Q1までは政策金利水準が現行の0.5%より下で推移すると予想していることが判ります。

・ ここからのGDP予想

【2013年Q3時点でのGDP予想】

このグラフでは、灰色の線(5月時点)と緑の部分(8月時点)の幅はあまり変化ありませんが、灰色の線がグンと上に伸びているのが判ります。これは、5月・8月両レポートともに、2013年Q3GDPは2%前後(濃い緑色の中心部)と予想するが、実際の数字が予想値と同じになる確率は5月時点の方が高かったということになります。

【2014年Q3時点でのGDP予想】

灰色の線(5月時点)より緑の部分(8月時点)はグッと左側へ移動しているのが、はっきり確認出来ます。左側への移動とは、GDPの数字が小さくなった=下方修正ということになります。5月のレポートでは、2.8〜3%程度のGDPを予想していましたが、8月になると予想は1.9〜2.2%くらいに修正されています。

・ セクター別のGDP寄与度

2005年から現在までのGDP・各セクター別の推移を表したグラフですが、サービス業(水色線)以外、どのセクターも下落に転じているのが確認出来ます。特に建築業の落ち込みは、今年前半(1〜6月)に−11%も落ち込むという深刻さ。

・ 世帯収入と消費動向

2002年から現在までの各世帯収入と消費動向を示したチャートです。収入は2008年直前から2009年にかけて下落し、その後グンと上昇。そしてまた下落となっています。興味深い点としては、現在の収入レベルはチャートで基準(100)とされている2007年とほぼ同じレベルにあるのが確認出来ます。その当時の英国は好景気を謳歌しており、バブルが破裂する直前でした。実際に英国で生活している私にとっては、現在の収入レベルが当時と同じだとしても、先行き不安が増している分、現在の方がお金の使い方には慎重にならざるを得ません。

消費動向は、バブルが崩壊した2008年直前に頂点をつけ、その後全くふるいません。

・ ここからのインフレ予想

英中銀が設定しているインフレ目標(ターゲット)は前年比2.0%となっており、そこから±1%のバンドが容認されています。

昨年9月に5.2%という驚異的なインフレ率を記録した英国ですが、最近は景気減速に加え、原油安の恩恵を受け、一番最近発表された6月分CPIは2.4%まで一気に低下しています。

このファンチャートを見る限り、2013年Q3あたりから、英国のインフレ率はターゲットを下回る可能性が出てくるようです。

まとめ

インフレ・レポート発表と同時に英中銀キング総裁と金融政策理事会の理事数名が記者会見をし、記者団からの質疑応答が繰り広げられました。そこでの発言にポンド相場は右往左往しましたが、最後は大きく上昇して終わっています。その直接のきっかけとなったのは、キング総裁のこの発言でした。

“It (cutting interest rates) would damage some financial institutions and would therefore be counter-productive, which is precisely why we haven't done it, ”
「(政策金利をこれ以上下げるということは)一部の金融機関に打撃を与えることとなり、従って逆効果をもたらす要素になり得る。まさにこういう理由があるため、我々は今まで金利を引き下げなかったのだ。」

この発言を受け、利下げ観測が大きく後退し、ポンドは急上昇しました。しかし前後の発言をよく調べてみると 「英国にある中小の銀行や住宅ローン会社(ビルディングソサエティー)の純益源は、住宅ローンを組む時の上乗せマージンからの収入がメインである。これ以上政策金利が下がると、それら中小の金融機関の収益は圧迫され、経営困難に陥ってしまう危険性が出てくる。今後、彼らが収益マージンの改善を行い、現在のような悪影響が緩和される可能性が出てくれば、その段階で英中銀は改めて金利下げを検討することは可能である。」としています。

私は以前から、英中銀の政策金利を現行の0.5%から0.25%へ下げたとしても、景気回復の即効薬とならないだけでなく、逆に年金受給者の利子収入が減少してしまう悪影響の方が強いとずっと思ってきました。キング総裁はその点について、こう語っていました。

“Another quarter point on bank rate is not going to be the difference between having a recovery and not having a recovery,”
「政策金利をここから0.25%カットしたところで、景気回復のきっかけになるとか、ならないとかの議論を大きく変えることには、ならない。」

本日のレポート発表前までは、「2013年2月のインフレ・レポート発行時期に、政策金利がゼロ%になる可能性を、市場は既に20%の確率で織り込み始めていた」のですが、キング総裁の発言で早期金利下げ観測が大きく後退したことを受け、金利先物市場で最初に0.25%利下げするのは、「早くても2013年7月」とずれ込んできたのが印象的でした。

松崎美子

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