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金曜 外為コーヒーブレイク 英国現地レポと当社社員による週末コラム

Fiscal Cliff (財政の崖)とは?

更新日:2012年7月27日

皆さんは「Fiscal Cliff (財政の崖)」という言葉を聞いたことはありますか? 私はロンドンに住んでいますが、普段見ているテレビニュースでは、この米国財政の崖問題について全く報道されていません。しかし為替や株などの市場関連ニュースに目を移すと、最低でも1日に1度はこの言葉に出くわします。ヨーロッパではスペイン情勢が刻々と悪化しており、そちらの報道に目を奪われがちですが、やはりこれだけの頻度で目にする「Fiscal Cliff」を無視することは到底出来なくなりました。

財政を意味するFiscalという言葉にCliff(崖)という言葉が続いたこの単語、直訳すれば、「財政が破綻して崖から転げ落ちるような危機的な状態」を示すという意味に取れます。この言葉を最初に耳にした時、私は「まさかスペインやギリシャで起きていることが、そのままアメリカでも起きるという事なのかしら?」とヒヤッとしたのを覚えています。しかし、アメリカがギリシャと同じくらい財政危機を抱えているのであれば、どうして為替市場ではユーロから逃避した資金が安全性を求め避難通貨としてドルを買っているのか?不思議でなりません。

本日のコラムでは、皆さんと一緒にこの「Fiscal Cliff」問題とは何なのか?を考えてみたいと思います。

Fiscal Cliff (財政の崖)

米国では、今年の年末に大型減税が期限切れを迎え、その翌月(来年1月)からは財政管理法に基づき、歳出の自動削減が開始されるそうです。つまり今年の年末を境にして大規模な財政緊縮が起こることを意味し、これを「財政の崖」と呼ぶようです。

今年の年末〜来年1月にかけて起こる具体的な増税、特別措置の終了、そして歳出削減の内容としては

増税関連
・ 医療改革に伴う増税 110億ドル
・ 医療保険税(オバマ・ケア)増税 180億ドル

特別措置の終了
・ 失業手当金給付期間延長措置の終了 260億ドル
・ 投資減税延長期間の終了 650億ドル
・ 給与税減税の終了 950億ドル
・ ブッシュ減税(所得税率や配当・キャピタルゲイン税率の軽減)の終了 2,210億ドル

歳出削減
・ 昨年8月の財政管理法に基づく歳出の一律削減 650億ドル
・ 歳出削減 1,050億ドル

となっています。

財政の崖の影響

期限終了を迎える特別措置の期限延長など、打つ手はいろいろあると思いますが、万が一米議会が何の手立ても講じなかった場合、米国は相当大規模な財政緊縮を経験せざるを得なくなります。

米議会予算局(CBO)の試算によると、もし「財政の崖」が現実に起きた場合、その額は最大6,060億ドルにものぼり、米GDP比では4%に匹敵する莫大な財政引き締め効果が出てしまいます。これだけ大規模な緊縮財政が起きれば、米国経済に対して景気下押し圧力が一気に増す事は避けられないでしょう。

それでは具体的にどのくらい米景気が下押しされるかについて、CBOの試算では、

  • 「財政の崖」が現実に起きた場合
    2013年米GDPは+0.5%まで急激に減速。もし「財政の崖」がなかった場合の2013年GDP予想は+4.4%(予想中央値)となっているので、「財政の崖」による成長率下押し効果は3.9%程度と推測されます。
  • 給与税減税以外の減税措置の延長に加え、
    財政管理法による一律歳出削減が回避された場合

    GDP成長率は+2.1%、雇用者数は130万人押し上げられる(予想中央値)と試算。

「財政の崖」が実際に起きるかどうかは不明ですが、万が一の場合を想定してか、予算の強制削減対象の筆頭に挙げられている米国防産業は既に人員削減計画の検討に入ったとされています。そうなった場合は、「財政の崖」が一気に経済を打撃する来年1月を待たず、今年の第4四半期頃から米国での失業率の悪化や雇用者数減少に繋がる可能性が出てくるかもしれません。

それに加え、もし米議会が何の手立ても講じずに「財政の崖」が実際に起きてしまった場合には、一般世帯は最大3,000ドルの支出増となるだけでなく、消費落ち込みを先取りした形で民間企業が新規投資や雇用を手控える動きも出てくると予想されます。

私が住む英国ですと、このような時限立法で成立した減税法案が実施されるのは、新財政年度が始まる4月、又はその半年後に行われる予算方針演説の時となり、終了は1年後など「年単位」となるのが普通です。ですので、法案の期限切れのタイミングが年末に集中するということはありません。今回のアメリカのように、英国で年末/年始から一斉に財政政策内容に変更が生じた記憶は、2011年1月に実施された付加価値税(VAT)上げくらいでしょうか? アメリカは英国同様、年末にかけてクリスマス休暇を思う存分楽しむお国柄であるのに、どうしてこれだけ多くの関連法案の終了期限を年末に設定したのか、理解に苦しみます。

バーナンキ発言

米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は、今月中旬に行われた半期に一度の金融政策報告の場で、「財政の崖」を巡り議会が行動しなければ米経済はリセッション(景気後退)に陥る公算が大きいとあらためて懸念を表明しました。同議長はこの「財政の崖」問題に関しては、随分前から米経済に深刻な影響を与えかねないと議員らに繰り返し警告しているようです。

当然景気減速が顕著となった場合は、追加の量的緩和策(QE3)の実施は『もし』ではなく、『いつ』へと変化することは容易に想像がつきます。通常QE3の実施は市場に於ける資金の流動性が高まる為、株価上昇に繋がりますが、「財政の崖」が起こってしまう場合はアメリカ経済総崩れという危機的局面も想定されるため、最悪の場合は株・債券・通貨トリプル安を引き起こす可能性もあるかもしれません。

解決策はあるのか?

いろいろ調べてみたのですが、とりあえずいくつかの解決策の選択があるようです。

1) 一部の特別措置の期限延長
一部の増税と年末に終了する特別措置の期間延長に対し、議会と大統領の間で早急に合意に達するよう努力する。歳出削減時期の遅延に関しては、今年11月に実施される米大統領選挙で当選した人物が正式にアメリカ合衆国大統領に就任する2013年1月20日までは遅延が可能となる。

2)やや甘い妥協策
米議会とホワイトハウスの間で、一部の増税や特別措置の内容について話し合い、場合によっては期間延長や内容変更を行い、実態経済に与える悪影響を緩和する。この案に関しては、今年の大統領選挙で誰が当選するかが大事。

3)大いなる妥協策
11月の大統領選挙が終了したらすぐに、議会と大統領は特別措置の期限が切れる12月末までに、中長期的な財政政策の道筋を立てる作業にはいる。その協議を通して、早急に税制改革を含める財政改革に着手し、一部の特別措置の期間延長などを年末までに実現する。

4)財政の崖からまっ逆さまに転落
一番あり得ないシナリオとして、議会とホワイトハウスの間で意見が衝突し、妥協点が見出せなくなり、打つ手なし状態となる。この場合はGDP比で4%に匹敵する莫大な財政引締め効果が出てしまい、景気下押し圧力が一気に増す事は避けられない。


ざっと調べた限りでは、このような解決法があるようです。

最後になりますが、「財政の崖」と並んで市場に不安を与えているのが『米連邦債務上限引き上げ問題』です。米会計予算教書によると、連邦政府の債務残高は2012年会計年度が終了する今年9月末の時点で16兆3,509億ドルに達する見通しとなっており、これは連邦債務上限として設定された 16 兆 3,940 億ドルとほぼ同じ額になってしまいます。この問題についてガイトナー米財務長官は「米国は11月の大統領選以降から年末までに、債務上限の16兆3,940億ドルに達することが見込まれている。」と語っており、会計予算教書の債務残高が法定上限に達する時期と数ヶ月のずれが生じることになります。

いずれにしても、今年の秋〜年末にかけて、財政の崖問題だけでなく、債務上限引き上げに関しても早急な対応を求められている米議会と大統領。景気に大きな悪影響を及ぼす恐れがあることを考慮すれば、「財政の崖」の回避と「債務上限引き上げ問題」のスムーズな解決を民主党、共和党が探ることが期待されます。

松崎美子

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