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マーケットビュー

金曜 外為コーヒーブレイク 英国現地レポと当社社員による週末コラム

Libor不正操作問題

更新日:2012年7月13日

日本でも話題にのぼっていると思いますが、私が住む英国を舞台に繰り広げられているLibor不正操作問題について本日は書いてみたいと思います。

Liborとは?

Liborとは"London Interbank Offered Rate"の略で、ロンドン市場での資金取引の銀行間平均貸し手金利のこと。英国銀行協会(BBA British Bankers' Association)は指定銀行(リファレンスバンク)から「対銀行貸出レート」をヒアリングし、上下数行の数字を除いた平均値を算出し毎営業日のロンドン時間午前11時に公表。Liborは通貨別や期間別に表示され、国際金融取引の基準金利としても利用されています。ドルLiborの場合はヒアリング対象の指定銀行数は18行。

Liborを基準金利として使用するマーケットの規模は360兆ドルと言われ、そのうち金融派生商品(デリバティブ)が350兆ドル、残りの10兆ドルが住宅やカードなどのローン金利や企業向け融資に使われているようです。この360兆ドルという数字は、世界全体のGDPを約6倍という驚異的な規模。

Libor不正操作の流れ

2005年

この頃からバークレイズ銀行のデリバティブ部門のトレイダーが、同行のLibor担当トレイダーに対してLibor金利の虚偽申告を依頼し始めていたとされる。

2007年

・9月
ノーザンロックの破綻がきっかけとなり、市場に於ける流動性不足問題がもとで、Liborの虚偽申告の可能性があらためて浮上。

・11月
バークレイズ銀行コンプライアンス部門とBBA、FSAがLibor金利について協議

2008年

・4月16日
バークレイズ銀行財務上層部とBBAがLibor金利について電話で話し合い、同行担当者は「Libor指定銀行の中で、正直に金利を提示しているところなど、ない」と語ったとされる。

・春
BBAが作成した「Libor金利に関する報告書」について、英中銀はLibor金利は世界の指標金利であるため、正確でなければならないと発言。この報告書発表を受け、タッカー英中銀副総裁は指定銀行上層部に電話で連絡、Libor金利を正確に提示するよう注意を促した。

・9月
リーマン・ブラザーズの破綻を受け、英中銀とバークレイズ銀行との間でLibor金利を巡る話し合いが電話を通じて行われた。その際、バークレイズの提示する金利が高めに設定されている点について英中銀は質問している。

・10月13日
RBS銀行とロイズ銀行を一部国有化。

・10月22日
タッカー副総裁とキャメロン首相・ブラウン前首相両者のアドバイザーであるヘイウッド氏との間で、どうしてLibor金利は米国の貸し出し金利と同じスピードで下がっていかないのか?について話し合いが持たれた。

・10月29日
タッカー副総裁はダイアモンドCEOとの電話での会話で、同行が市場レートより高めのLibor金利を申請していることに対し「英政府高官が懸念を抱いている。」と語り、『(バークレイズ銀行に対して)暗に提示金利の引き下げを促した』 という疑惑が浮上。

2011年

RBS銀行が自行のLibor担当トレイダー4名を虚偽申告の疑いで解雇。

2012年

・6月29日
バークレイズ銀行がLibor金利の虚偽申告を認める。
ダイアモンドCEOは公聴会で証言することを承知したが、自分は絶対に辞任しないと発言。

・7月2日
バークレイズ銀行アギウス会長が辞任。
キャメロン首相は、議会に調査委員会を設置して金融業界全体への調査を本格化させた。その団長には、英議会財務委員会のタイリー委員長を指名。

・7月3日
ダイアモンドCEO、デルミシエCOOが共に辞任。

・7月4日
ダイアモンド元CEO、財務委員会公聴会で証言。

・7月5日
格付け大手:ムーディーズ、バークレイズ銀行の格付け見通しをネガティブへ。

・7月6日
英政府の重大不正捜査局(SFO)が、Libor不正操作をめぐりバークレイズ銀行に対する捜査に着手すると発表。

・7月9日
タッカー英中銀副総裁、財務委員会公聴会で証言。

今回の事件のあらまし

今回の不正操作問題は、米リーマン・ブラザーズ破綻の翌月に起きた動きにスポットライトが当たっています。

2008年10月29日、当時英中央銀行市場担当ディレクターであったタッカー副総裁は、バークレイズ銀行・ダイアモンド最高経営責任者(CEO)との電話での会話で、同行が市場レートより高めのLibor金利を申請していることに対し「英政府高官が懸念を抱いている。」と語り、『(バークレイズ銀行に対して) 暗に提示金利の引き下げを促した』 という疑惑が浮上しました。

同行は不正操作を認め、米英の金融規制当局に対し合計2億9000万ポンドの罰金を支払うことで同意し、アギウス会長とダイアモンドCEOが続いて辞任に追い込まれました。

先週より、両氏とタッカー副総裁の3名がそれぞれ英財務委員会公聴会で問題の真相についての証言を求められましたが、タッカー副総裁は金利引下げを示唆した疑いを真っ向から否定し、未だに真相は闇の中となっています。同副総裁は証言の中で「今回の不正操作について知ったのは、ほんの数週間前である。」と語っていますが、問題の2008年10月の時点でLibor金利についてバークレイズのCEOと話しているのであれば、この問題を今まで全く知らなかったという証言を信じることは非常に難しくなります。

根が深いLibor不正操作疑惑

Libor不正操作の流れでも書いたように、Libor不正操作は2005年くらいから慣行化していたとも伝えられており、もしこれが事実であれば長年に渡りLibor担当トレイダー同士が結託して虚偽申告を繰り返し、自行に有利な方向に誘導していた疑いが濃厚となります。特に 2007年以降の金融危機悪化に伴い、その傾向が強まったとも言われています。

それに加え、米ニューヨーク連銀はその年の夏に不正操作に関する事実を認識し、英金融監督当局と協議していたとも言われており、これが事実であればタッカー副総裁は嘘の証言をしたことにもなりかねません。それに加え、英中央銀行や金融サービス庁(FSA)は当時の世界的金融危機を無事に乗り切るために、暗黙のうちに借り入れコストの実態隠しを認める形で『関与』していたのではないか?という憶測も出回っています。

飛び交うEメイル

2008年10月29日、タッカー副総裁との電話が終わったダイアモンド元CEOが真っ先に連絡を取ったといわれているのが、同氏の側近としても有名なデルミシエ最高執行責任者(COO)。両氏の間で交されたLibor低め誘導を示唆するいくつかのメイルは日本でも報道されていると思います。

しかし英国各紙は、実際にLiborの指定銀行で働く担当トレイダー達の間で交されたメイルも多数報道しています。その中には「明日のLiborを少し高めに提示してくれないか?もし今日と同じレートであれば、うちの銀行も俺の首もぶっ飛ぶ。明日の夕方、いつものバーでシャンペンを用意して待ってるぜ!」という内容のものや「今回だけ低めに設定してくれ!そうでないと俺のボーナスはゼロになるし、解雇されるかもしれない。」という内容のものもありました。

Libor問題の今後

  • 財務委員会公聴会での証言
    7月16日にはデルミシエ前最高執行責任者(COO)とターナー英金融サービス機構(FSA)長官、キング英中銀総裁の証言が予定されています。
  • 不正操作疑惑の拡大
    バークレイズ銀行が不正を認めた結果、米英欧に拠点を置く16の銀行がLibor金利設定で談合した疑いで各国の当局から調査を受けており、波紋はさらに拡大しそうな勢いとなっています。
  • 刑事責任問題へ発展
    英政府の重大不正捜査局(SFO)は、Libor不正操作をめぐりバークレイズ銀行に対する捜査に着手すると発表しました。遂にこのスキャンダルは刑事事件に発展したということです。
  • 米国での証言 1
    まだ決定されていませんが、米上院金融委員会(the Senate banking committee)と下院金融委員会(House of Representatives Financial Services Committee)はダイアモンド元CEOに対して公聴会での証言を求める可能性が出てきました。
  • 米国での証言 2
    バーナンキFRB議長とガイトナー財務長官が7月中に公聴会で証言する予定。これは2007年の時点で米ニューヨーク連銀が既にLibor不正操作疑惑についてバークレイズ銀行と協議を始めていたことが発覚。当時のNY連銀総裁は他でもないガイトナー財務長官であるため、同氏も証言するようです。この動きにより、英国だけでなく米議会でも不正操作問題の調査が本格化するようです。
  • 集団訴訟の可能性
    Libor金利の不正操作が原因で、実際に損を出した企業・投資家・個人などが、不正をした銀行に対し集団訴訟を起こす可能性もあります。そうなった場合は、各銀行の経営にも打撃を与えかねません。
  • 口座閉鎖の動きが拡大
    この問題が発覚して以来、個人だけでなく地方自治体などもバークレイズ銀行に於ける口座の閉鎖に動いています。
  • 英中銀・金融サービス庁(FSA)の信頼性
    長期に渡る不正操作スキャンダルであるにもかかわらず、英金融規制当局がLibor不正操作を容認/見逃していた疑いがあり、それぞれのCredibility(信頼性)に大きな疑問符がついた。
  • 次期英中銀総裁人事への影響
    今回証言を求められているタッカー副総裁、そしてFSAのターナー長官は共に来年任期が切れるキング英中銀総裁の後任候補でした。しかし今回のスキャンダルのお陰で2人のどちらも総裁に任命されるチャンスはなくなったと言えるでしょう。
  • 政治家への影響
    このスキャンダルが本格化した7月1週に、保守党に属するオズボーン財務相はある雑誌のインタビューで 『2008年当時政権を握っていた労働党のブラウン前首相に近い人々の関与』 を指摘しました。この発言を受け、労働党影の財務相・ボール氏は関与を否定、猛烈に反発。本来であれば、このスキャンダルに全く無関係であった筈の保守党、それも閣僚の軽はずみな発言により、現政権の信用性が著しく傷つけられたと指摘する声が高まっています。
  • 国民による銀行不信
    リーマン・ショックに代表される世界的金融危機の際、英政府は国民の税金を使ってRBS銀行とロイズ銀行の一部国有化を決定しました。そもそも桁外れの額のボーナスを受け取るシティーの銀行員を快く思っていない英国民ですが、自分達が汗水垂らして働いて支払った税金が銀行救済に使われたことを許せないと思っている人がほとんどでしょう。今回のスキャンダルを聞いて、「銀行員はモラルが全くない人達」というステレオタイプ的な敵対心が国民の心に根付いてしまった可能性があります。

松崎美子

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