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金曜 外為コーヒーブレイク 英国現地レポと当社社員による週末コラム

世界の注目を集めるEUサミットでの決定内容

更新日:2012年6月29日

サミットという言葉を聞くと、まず頭に思い浮かべるのは年に一度開催されるG7サミットが有名です。そして私が住む欧州では、EUサミットというものがあります。私の記憶では、以前は四半期に一度くらいの割合で定期的に開催されていましたが、2010年のギリシャ債務危機が悪化するにつれて開催頻度が増え、今年に入ってからは毎月のように開催されています。ある意味、「サミット」という言葉が持っていた威厳は過去の産物となってしまったのかもしれません。

今月も28・29日にかけてEUサミットが開催されています。今回のサミットは過去のサミットとは違うと言われていますが、それはスペインやイタリアの国債利回りが持続的な財政運営が不可能とされる7%近くになっている為、即効性のある解決法が不可欠となってきているからです。

今回のサミットでの決定事

事前に伝えられた内容をまとめてみますと、

(1) ギリシャ関連

新連立政府は財政均衡達成年を当初の2014年から2年延長し、2016年にするよう要請。それに加え、過去の金融支援受け取りの際に提示された交換条件内容の緩和も求めている。

(2) 欧州中央銀行(ECB)の役割/加盟国の国債利回り低下への貢献

先週ECBは資金供給オペの担保として受け入れる資産担保証券(ABS)の種類を拡大するなど、担保基準を緩和する方針を発表した。しかしスペインの国債利回りが一時7%を越えたにもかかわらず、2010年5月より開始された加盟国の国債買い支えプログラム(SMP)は15週間連続で停止されたまま。加盟国の一部からECBに対し改めてSMP再開のプレッシャーをかける可能性が高い。

(3) 欧州安定化メカニズム(ESM)の役割/加盟国の国債利回り低下への貢献

7月から発足予定となっている恒久的な欧州救済基金であるESM(欧州安定化メカニズム)が、加盟国の国債を直接買い支える案が浮上している。ただし加盟国によるESM批准作業に時間がかかっており、ESM開始日を当初の7月1日から7月9日へ延期した。ESMが持つ「優先債権者待遇」の適用方法も協議される予定。

スペインのラホイ首相とイタリアのモンティ首相はEUサミットで是が非でも自国の国債利回り(長期金利)を下げる即効性のある対策の早期導入を訴えている。

(4) 成長戦略

先週ローマで開催された4者(独仏伊スペイン)首脳会談の席で、EU域内総生産(GDP)の1%に相当する1,200億ユーロ規模の資金を経済成長の戦略とすることで合意。財源は株式や債券の売買に幅広く課税する金融取引税の早期導入などが候補として挙げられている。果たしてこの戦略の内容はどういうものになるのか?重債務国だけを対象としたものになるのか?それとも『欧州統合』を意識し、欧州全域に渡る景気促進剤となるのか?

(5) 欧州統合に向けた10年に渡るロードマップ

EUサミットに先駆け、ファンロンパイEU大統領・バロッゾEU委員長・ドラギECB総裁・ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のユンケル議長の4名が作成した『欧州統合に向けた10年間のロードマップ(工程表)』が発表された。これは過去2年以上に渡り世界を悩ませているユーロ圏債務危機に対する短期的な解決策ではなく、これから10年という年月をかけて銀行(金融)・経済・財政・政治統合を成し遂げるという壮大な計画。

私の理解が間違っていない限り、この計画がスムーズに運べば10年後の欧州には「ひとつの財務省、ひとつの中央銀行、ひとつの予算指導庁(仮称)」が設立されていることになり、その移管過程では加盟各国が自国の主権を完全に欧州へ譲渡する命がけの計画となる。

統合の道筋に関しては、財政統合を優先しているドイツに対し、他の加盟国は銀行統合とユーロ共同債導入を最優先している。ユーロ圏の外にいる英国などは、この10年計画のメインテーマとなっている「金融・財政統合が完成した暁には、それらに関わる政策から発生するリスクや責任を、国家から欧州の統合体レベルへ移管する」という部分には合意出来ないだけでなく、これ以上の統合は全く希望していない。最終的には、この統合過程で欧州の2分化や3分化の恐れが出てくることは避けられない模様。

それでは今度は個々の問題点について考えてみましょう。

優先債権者待遇について

ESMには優先債権者待遇というものがついています。これを、スペインを例にとって、もう少し判りやすく説明してみましょう。

スペインはESMから金融支援(融資)を受けたが、その後デフォルト(債務不履行)に転落してしまったと仮定します。その場合、スペインは資産売却などを通じて融資資金を順次返済することになります。その際の返済には優先順位がついており、IMFやESMへの返済が最優先となり、スペイン国債を購入した一般投資家は(ESMよりも)返済を受ける順位が後回しになるという意味です。

ギリシャが秩序あるデフォルト・債務再編を余儀なくされたという事実がある限り、次はスペインが同様の立場に置かれないとも限りません。その場合、一般投資家はあえて返済順位が後回しになるリスクを取ってまで、スペイン国債を購入する気にはならないでしょう。そうなるとますますスペイン国債の買い手が引いてしまい、国家財政が成り立っていかなくなる悪循環にはまる危険性が出てきます。

その不安を一掃するため、今回のEUサミットでは『ESMに優先債権者待遇を適用しない可能性』について検討するようです。たぶん決定内容としては、新たにESMから金融支援を受けるユーロ加盟国は、特別(優先)債権者の地位を伴わない融資を事例ごとに申請できるようにするのではないか?と思われます。

銀行への直接資金投入の可能性

今週正式に最大1,000億ユーロ規模の銀行支援要請をしたスペイン。当初はスペインに対して支払われる銀行支援金は、銀行再編基金(FROB)を通じて銀行へ資金注入されると言われていました。この『FROB』という機関はスペイン政府の管理下であるため、支払われた支援金はスペインの債務となります。具体的な数字を挙げますと、今回の支援額が1,000億ユーロ規模となった場合、それは公的債務残高対GDP比9%増加となります。

せっかく銀行支援を受け経済の建て直しをはかりたくても、債務増を伴う解決法である以上、更なる財政再建努力が必要となります。その努力が実を結ばない限り、スペインに対して新たな格下げリスクが再燃してしまうという負の連鎖が心配されていました。

サミットを目前に控えた今週に入ってから、ESMが直接銀行に対して資金注入する案が浮上してきたのです。この場合は、FROBを通さないため、赤字に計上されない処理となるようです。

加盟国の国債買い支えプログラム

2010年5月より開始された欧州中銀による加盟国の国債買い支えプログラム(SMP)は15週連続で停止されています。これはECBの「ここからの危機対策は加盟各国政府が主役となり進めていくべきである。私達はやるだけのことはやった。」というシグナルとも受け取れます。

そこで登場したのが、ESMを使った『加盟国の国債購入』案です。しかしECBが実施したSMPとの大きな違いは、流通市場だけでなく発行市場でも直接加盟国の国債を購入する可能性が出て来た点でしょう。

今回のサミットの見所

ここから10年後の完全統合に向けたロードマップも気になるところですが、やはり最大の関心事は、危機水域まで来てしまったスペインとイタリアの10年物国債利回りを一刻も早く正常レベルまで下げることであると、私は信じて疑いません。ここでいう「正常レベル」ですが、アイルランドのヌーナン財務相は「10年物国債利回りが4%かそれ以下になること」が好ましいと語っています。

今週に入ってから、スペインのラホイ首相自身の口から「現在の金利水準での国債入札はかなり苦しくなっており、継続は難しい。」という発言が飛び出したかと思えば、イタリアのモンティ首相は「EUサミットでユーロ共同債構想が決定されなければ、首相を辞任する。」「国債利回りを低下させる即効性のある解決策が見出せなければ、サミットを延長して月曜日のマーケットがオープンされるまでに決定すべきである。」と語ったという噂が流れました。辞任の噂はすぐに否定されましたが、スペイン・イタリアともに最近の長期金利上昇には打つ手なし状態で、相当焦りの色が濃くなってきているのは事実です。

その長期金利を下げる即効薬とも言われているユーロ共同債構想や銀行への直接的資金投入には、ドイツが反対しています。ここにきて「ドイツの頑固さがユーロ圏の将来を暗くしている」という論調が目に付くようになってきました。私も一部は理解出来ますが、オランド大統領が当選してからというもの、ユーロ圏に於ける力関係が大きく変わってきているのが非常に気になっています。

例えばEUサミットなどの公な会合がある場合、独仏首脳は事前に2者会談の席を設け、協調体制を確立してから会場に向かったものです。しかしオランド大統領が当選し、最初に開催されたサミットでは、同大統領が事前に2者会談を設けたところまでは同じでしたが、その相手はドイツではなく、なんとスペインのラホイ首相でした。そして最近では、独仏2者会談は独仏伊スペインの4者会談へと拡大しています。この4者とはたぶんユーロ17ヶ国のGDP規模が大きい上位4ヶ国という枠組みで選ばれた国と私は勝手に理解していますが、ドイツ以外の3ヶ国は南欧州に属するという皮肉な結果となってしまいました。

メルケル首相の頑固さに対する反論も一理ありますが、このような4者会談の席では1対3となってしまうため、危機対策に金銭面で一番貢献しているドイツの孤立化が心配されます。そして連邦議会選挙を来年に控えたメルケル首相は、今後南欧州に有利な政策決定には首を縦に振らず、ますますドイツの有権者が受け入れやすい政策を訴える姿勢を強く打ち出すようになると考えるのは、私だけでしょうか?

とりあえず今回のサミットでスペイン・イタリアの国債利回り低下に直結する即効薬が発表されない限り、失望のユーロ売りが出ると私は予想しています。逆に、過去のサミットとは違い「即効性のある解決策」が決定された場合は市場はそれを好感し、ユーロが大きく上昇する可能性が浮上します。しかしそのユーフォリアが一段落したところは、あらためてユーロ売りで参加したいと私は考えています。

松崎美子

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