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マーケットビュー

金曜 外為コーヒーブレイク 英国現地レポと当社社員による週末コラム

英国と欧州、2つの金融政策理事会を終えて

更新日:2012年2月10日

ロシアからヨーロッパ全体に押し寄せた大寒波の影響で、私が住むロンドンも連日最高気温0〜2度、最低気温マイナス6〜10度という厳しい環境が続いています。皮肉な事に英国の西半分は大西洋の暖流の影響で最高気温8度の毎日。しばらくは英国の西と東の天候は真っ二つに別れた状態が続くであろうというのが気象庁の予想です。

さて、今週は英国と欧州それぞれの中央銀行の金融政策理事会が開催されました。本日はその両方に焦点をあててみたいと思います。

英中銀金融政策理事会(MPC)

事前予想

今月のMPCの注目点は「量的緩和策(QE2)の増額幅」。先月下旬、2011年第4四半期マイナス成長が確認されて以来、一気に英国のリセッション入りを危ぶむ声が高まりました。その結果、2月の英中銀MPCでは昨年10月に引き続き 750億ポンド拡大に踏み切るであろうというのが一般的な見解となりました。

ところが先週発表された英サービス/製造業両PMI(購買担当者指数)が大幅に予想を上回る強さを示したため、市場のQE2増額幅のコンセンサスは750億ポンドから500億ポンドへと縮小。ブルームバーグ社が事前に行った50名のエコノミストを対象にした増額幅に関するアンケートでは、50名中34名が500億ポンド、15名が750億ポンド、増額無しは1名に留まっています。

発表結果

結果はコンセンサスと同じく

  1. 政策金利0.5%据え置き

  2. 量的緩和枠増額幅は500億ポンド⇒総額:2,750億ポンドから3,250億ポンドへ拡大

この発表と平行して英中銀が発表した声明文では

  • 企業や個人への貸し付け状況には改善が見られず、リーマン・ショックから端を発した金融危機以前のレベルに戻っていない
  • 失業率も上昇している
  • 英国の輸出業界の拡大ペースの鈍化
    (主な輸出先である)ユーロ圏は債務危機問題や競争力低下の影響により景気低迷が継続されると予想され、英国の輸出産業の今後は厳しい
  • 政府による緊縮財政政策の継続は、世帯所得収入改善には向かい風となる恐れ

同じく木曜日に発表された英12月の貿易収支は前月11月の89億800万ポンドの赤字から71億1,100万ポンド(予想:85億ポンドの赤字)へと大幅に改善され、英景気回復に大きな期待が膨らみましたが、喜びは一瞬にして吹き飛んでしまったのです。その理由は赤字改善の本当の理由は英国の輸入が前月比で4.6%も減少した事実が大きく貢献していたことが判明し、あらためて英国の消費の弱さが確認された形となってしまったからです。

このチャートは英BBCのコラムで紹介されている「過去のリセッション時に於ける回復度合い」を比較したもの。これを見て私が度肝を抜かれたのは、私が渡英した直後に経験した悲惨なリセッションの時(チャート上の青線グラフ)よりも、現在の状況の方がより深刻であるという事実です。当時は道の角々に子供連れのイギリス人が立っていて、道行く人に子どもがお金をねだっていました。このチャートを見ると、2008年のリーマン・ショックが引き金となった世界金融危機は、1929年世界大恐慌後のリセッション同様、英国経済を7〜8%以上悪化させました。しかしその後の回復力に目を移すと、1930年代のものは3年半後くらいから急速に回復しているのに対し、今回は未だに4%マイナスのレベルで低迷しているのが確認出来ます。

※クリックで拡大できます

(出所:英BBCテレビ)

欧州中銀(ECB)金融政策理事会

事前予想

今月のECB理事会は2月末に実施される第2回目の3年物無制限資金供給オペ(LTRO)の結果待ちという理由から、政策金利の変更など目立った動きはないであろうというのが大方の予想でした。

理事会後に行われるドラギECB総裁の定例記者会見での注目点は

  • ギリシャ債務交換交渉へのECB参加の是非
  • ギリシャ債務危機問題に対するECBの見方
  • 3年物無制限資金供給オペ(LTRO)に対する適格担保基準の緩和
  • ユーロ圏の景況感

などが挙げられていました。

発表結果

・ LTROに対する適格担保基準の緩和
ECBは欧州系銀行が資金供給オペを通じて資金を借り入れる際に差し入れる担保の基準を拡大しました。具体的な担保基準については明言を避けましたが、英エコノミスト誌によると無担保銀行貸付も担保対象となったため、銀行はこれを担保として借り入れた追加資金を中小企業への貸付に廻すことも可能となったと指摘しています。英FT紙の計算によると、今回の緩和により市中銀行がECBから追加で借入れられる資金額は600〜700億ユーロにのぼると言われており、ますます資金調達が簡単になり銀行破綻リスクが遠のいたことになります。アイルランドの銀行を例に取ると、今まで担保基準に見合うよう、資金借り入れの直前に短期社債を発行し、それを担保に充てていたそうです。しかし今回の緩和により、無駄な短期社債発行の無駄が省けたという訳です。

ただしこの緩和には反対している国があることも忘れてはいけません。特にドイツは担保基準緩和には反対しており、ドラギ総裁もこの決定は全会一致ではなかったことを認めています。

・ ユーロ圏の景況感
若干の改善が見られたとしながらも、ユーロ圏の景気回復ペースは穏やかなものに留まり、依然としてユーロ圏経済の下振れリスクや世界経済を取り巻く先行き不透明感は高い、としています。

・インフレ予想
商品価格の上昇の影響でインフレはしばらく2%を越えるレベルに張り付き、その後下落すると予想しています。

・ユーロ圏の財政事情
米国や日本よりも(ユーロ圏全体としては)良好である、としています。

・新財政協定について
ドラギ総裁は「新財政協定は偉大な出来事となる。ユーロ加盟各国政府は自国の予算案作成にかかわる権限の一部譲渡を決意することになるからだ。これだけ強い決意を集結したユーロという通貨は、強い現実性を帯びた通貨として残るであろう。この新財政協定は欧州財政統合の貴重な第一歩となるであろう。」と語りました。

・ギリシャ債務交換交渉へのECB参加について
ドラギ総裁は「ECBは民間部門の債務交換交渉(PSI)には参加していない。」と切り出し、「ECBが損失を分担しなければならない根拠は全くない。」とも付け加えました。 これは、欧州中央銀行制度法により‘ECB及び各国中央銀行は、各国政府/各種公的機関に直接的な信用供与を一切行ってはならない’と定められている点を強調したと私は考えています。

しかし総裁発言をよく聞くと、「損失分担には根拠がない」と言いながらも「But I can't say what we can do for this until tonight after the Eurogroup 本日開催されているユーロ圏財務相会合での決定内容がはっきりするまでは(ECBによる損失分担について)どうすべきかなんとも言えない。」と語っている点が非常に気になりました。

ギリシャ債務交換に間接的関与の含みを残したドラギ総裁発言

なんらかの形でECBがギリシャPSIに参加することが決定された場合、ユーロ上昇に結びつくだけに今後の成り行きには注意してください。

ドラギ総裁記者会見が始まるまでは、ECBによるPSI関与について市場関係者は一昨日の米WSJ紙の内容を鵜呑みにしていました。それは

“まずECBがユーロ圏加盟国の国債買い支えプログラム(SMP)で流通市場から額面割れ価格で購入したギリシャ国債をEFSFが買い取る⇒購入額と同額のEFSF債をECBは受け取る(ギリシャ国債とEFSF債との交換)⇒EFSFがECBから買い取ったギリシャ国債は、即座にギリシャが買い取る⇒このEFSF仲介役の一連の動きにより、ギリシャは最大110億ユーロの債務削減が可能となる”というもの。

しかし記者会見でのドラギ総裁の言葉を借りれば、EFSFは公的機関であるがため、ECBからEFSFへの直接的な信用供与は欧州中央銀行制度法により禁止されており、WSJ紙が紹介した“EFSF仲介役による債務削減は不可能”となった訳です。

記者会見をずっと見ていた私は、「それじゃ、ここからどうなるの?」とハラハラしましたが、記者会見終了間際にドラギ総裁は 「The EFSF is governments. So if the ECB gives money to governments, that's monetary financing. If the ECB distributes part of its profits to its member countries as part of the capital key, that's not monetary financing. EFSFは公的機関であるため、ECBは資金の提供をすることは欧州中央銀行制度法に反する行為となる。ただし、もしECBがギリシャ国債保有による利益を(加盟国のECBへの)出資比率に基づき還元する場合、それは資金提供(信用供与)とはならない。」と語りました。つまりECBは間接的にギリシャの債務削減に協力出来ると言ったも同然です。

ここで総裁が指摘する「利益」についてですが、ECBは加盟国の国債買い支えプログラム(SMP)に基づきギリシャ国債を流通市場で、額面割れで購入しており、その差額利益は約150億ユーロ(額面価格:550億ユーロ、取得価格:400億ユーロ)にのぼると言われています。それを加盟各国に分配し、加盟国はその受け取り資金をそのままギリシャ救済支援金の財源に充てれば全てがまるく収まるということでしょう。本日のユーロ圏財務相会合、そしてEUサミットなどでこれらの問題解決に決着がつけば、ここから更なるユーロ上昇の可能性も残されていると言えるでしょう。

最後に、全くギリシャとは関係ありませんが、ドラギ総裁記者会見の質疑応答の中で日本の為替介入に関する言及がありましたのでご紹介します。同総裁は「Interventions ought to be assigned, if they are needed, they should be done in multilateral frameworks they should not be unilateral. 為替介入が必要であるとされた場合、それは多国間の枠組み/合意に基づき実施されるべきであり、単独で行うべきでない。」と語っています。これは日銀が円高阻止のために昨年11月に単独・覆面介入をしていたことを暗に批判しているとも受け取れます。為替市場での円相場はこの発言を全く無視して円安方向に向かっていますが、今後の日銀の動きに多少なりとも制限がかかるのか、注目です。


松崎 美子

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