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金曜 外為コーヒーブレイク 英国現地レポと当社社員による週末コラム

ますます苦しくなる英国財政事情

更新日:2011年12月2日

日本では全く報道されておりませんが、英国では11月29日に秋季財政報告が発表されました。英国という国では過去ずっと、年2度の予算案発表がありました。ひとつは新財政年度が始まる4月の前月の本予算、そしてその半年後に経済成長率や政府の歳入出見直しを発表する秋のミニ予算案です。日本人には聞きなれないこの‘ミニ予算案’ですが、政府が必要と考えればミニ予算案で追加増税が発表されるので、納税者である私達にとっては頭痛の種となっていました。しかし2010年5月に発足した新連立政権は秋のミニ予算案を撤廃、その代わりに「秋季財政報告」と題し過去半年に於ける財政報告の場として活用しています。

私は早速11月29日にオズボーン財務相から発表された秋季財政報告を一部始終聞きましたが、それはそれは深刻な内容で正直驚いてしまいました。翌日の英国各紙の一面でも悲壮感漂うタイトルで埋め尽くされていたのも印象的でした。

一言で言えば、英政府は経済成長率の大幅な下方修正にもかかわらず‘財政再建策の継続を誓う’という連立政権の選挙公約そのものを改めて強調した内容となっています。

大幅な経済成長率下方修正

【2011年3月予算案】

出所:英予算責任局(OBR)

【2011年11月秋季財政報告】

出所:英予算責任局(OBR)

出所:英ガーディアン紙

最初の2つの表は今年3月の本予算、そして11月29日に発表された秋季財政報告それぞれの場で発表されたマクロ経済指標の推移、そして3つ目はそれをグラフ化したものです。
(藤色→2010年6月緊急予算案、紺色→2010年11月秋季財政報告、紫色→2011年本予算、赤色→2011年11月秋季財政報告)
これをみると一目瞭然ですが、2013年までのGDP予想が著しく下方修正されているのがわかります。これだけ大幅なGDPの下方修正があるということは、政府が受け取る税収などに代表される歳入額も相当目減りせざるを得ないことは明白で、当然税収不足を補う意味でも政府の借り入れ額増大は避けて通れません。

政府借り入れ額予想

単位:億ポンド

出所:予算責任局 (OBR)

これは今年3月の本予算と11月の秋季財政報告それぞれの政府借り入れ額予想の推移を表したものです。下のチャートは、この数字を棒グラフで表しました。(藤色→2010年6月緊急予算案、紺色→2010年11月秋季財政報告、紫色→2011年本予算、赤色→2011年11月秋季財政報告)これを見る限り、GDP下方修正幅が大きかった2013年までだけではなく、それ以降も継続して借り入れ予想額が大幅に増額されているのが非常に気になります。

出所:英ガーディアン紙

実生活への影響

マクロ経済の数字を見てもなんだかピンと来ない方もいらっしゃるかと思いますので、ここからは実際に英国に住む私にとってどんな影響があるのか?を書いてみますね。

まず最大の心配事は公務員解雇数の増加です。今年3月に発表された本予算では、2015年春の任期終了までに41万人の公務員解雇を目標としていました。ところが今回の発表では、その数字が30万人も増加し2016年度終了までに合計71万人の解雇と変化しています。更に追い討ちをかけるように、2012年度終了まで凍結されていた公務員給与を、2013年からは昇給率1%上限という追加措置が設定されました。この決定に関する政府の見解としては、公務員給与を民間と比較した場合、全国平均で7.5%高めであるということが、一連の「給与凍結・1%上限設定」の理由として挙げられていますが、公務員の方にとっては踏んだりけったりでしょう。当然この発表に腹を立てた公務員たちは戦後最大と言われる超大規模24時間ストライキを秋季財政報告発表の翌日に断行しました。これにより英国のほとんどの学校が休校となっています。

私のような公務員でない人間にとっての影響は?といいますと、インフレ率上昇と成長率下落の影響で可処分所得が2.3%下落したと予算責任局(OBR)は発表していました。実際に生活している身としては、ガス・電気代だけを取っても今年は30%近く値上げされたので、OBRが言う2.3%以上の苦しみを味わっているというのが実感です。

年金支給年齢の引き上げ

現政権発足当時、オズボーン財務相は「2034年より年金受給年齢を現在の66歳から67歳に引き上げる」と発表しましたが、今回の秋季財政報告ではその予定を約10年早め、2026年より67歳支給へと変更。これに関しては賛否両論ありますが、ドイツやオランダなどの他の欧州諸国も2026年時点で支給年齢を67歳としていることや、平均寿命が長くなったことを考慮すると仕方ないかな?と私は思いました。2026年まであと15年ありますので、現在50歳代の将来の年金受給組の人たちにとっての準備期間も十分なのではないか?とも思っています。

連立政権長期化か

秋季財政報告を聞いている時に一番オヤッ?と思ったのが「財政再建達成年度を当初の2015年から2年引き延ばし2017年度まで」と発表したことでした。英国という国は2大政党の国ですので、連立政権化で政局が運営された経験はほとんどありません。保守党にしてみれば、2015年春に予定されている次期総選挙では是が非でも単独政権達成を目指したいところだろうな…と私は信じて疑いませんでした。しかし秋季財政報告を読む限り、「連立政権の見方としては」という前置きをつけ、任期満了後も継続して財政再建に集中するという発表ですので、もしかしたら私達が想像している以上に今の連立政権はお互いに居心地がよいのかもしれません。

秋季財政報告から考えられる今後の相場展開

(1) 政府借り入れ増大 = 国債増発

常識的に考えれば発行される国債額が増加⇒需給関係が崩れる危険性⇒結果として国債利回り上昇(価格下落)・長期金利上昇という悪い結果になります。しかし皆さんもご存知のように、英国中央銀行は今年10月より資産買い入れプログラムを再開しました。今後も国債増発分を英中銀が買い取るという行為に出る可能性はあります。つまり英中銀は市場予想以上の速度と規模で資産買い入れプログラムの増額を発表する可能性が高くなります。これはポンドにとっては売り材料となります。

(2) 経済成長率の大幅下方修正

OBRの予想として、来年の英国は3割強の確率でマイナス成長(リセッション)となる可能性が出てきた模様。これも当然ポンドにとってマイナス要因となります。

(3) 格下げの危機

秋季財政報告発表の直後、格付け会社:フィッチは大幅に下方修正された経済成長率のもとで財政再建策を断行すれば、将来AAA格付け維持は難しくなるであろうとの見解を披露しました。連立政権が最も恐れているのが、トリプルA格の剥奪。言い方をかえれば、なにがなんでもトリプルA格を維持したいがために、ここまで大胆な財政再建策を断行した連立政権でした。皮肉なことにその決定が逆に格下げのリスクを招いてしまうかもしれないのです。これは当然ポンドにとって売り材料となります。

(4) 失業者増加

その時その時により「一番注目度が高くなる経済指標」というものがあると私は思っています。今年までの英国にとっての注目指標はなんといってもインフレ率(CPI)とAverage earnings(平均賃金上昇率)であったと思っています。2012年の英国を占う上で私が注目しているのは、失業率と雇用者数などの雇用関連指標。もちろんGDPは非常に大切ですが、現在英国の失業者数は260万人を少し超えたところ。この数字が300万人に乗ってしまうのか?が一番気になるところです。

何かポンド買い材料がないかしら?と探してみたのですが、ユーロが崩壊または加盟国の一部離脱などが現実化した場合、ポンドは欧州からの資金引き上げに伴う避難通貨となり得ますので、今後もユーロ圏債務危機問題からは目が離せません。

松崎 美子

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