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マーケットビュー

金曜 外為コーヒーブレイク 英国現地レポと当社社員による週末コラム

ファイナル・カウントダウンとなるか?

更新日:2011年9月26日

「石の上にも三年」という言葉があるように、私自身は何か新しいことを始める時、3週間/3ヶ月/3年という具合に3と言う数字を非常に意識します。証拠金取引をする私達にとって、2011年9月15日は「リーマン・ショックから3年」という記念すべき日に当たりました。

米金融街:ウォール・ストリートの歴史の中でも際立って有名なリーマン・ショック。150年の歴史を持つ投資銀行が一夜にして破綻してから3年経った今、世界の金融市場は安定を取り戻すどころか、今度はギリシャをはじめとするユーロ圏PIGS債務危機が世界を震え上がらせています。先週行われたG20で英オズボーン財務相は「PIGS債務危機問題解決に与えられた時間は6週間」と最後通告を突きつけました。

リーマン・ショックとユーロ圏債務危機問題

世界経済を揺るがす大事件として比較される2つの危機について話す前に、ひとつだけ述べておきたいのは1998年に起きた米LTCM(ロングターム・キャピタル・マネジメント)の破綻です。

著名な投資家:バフェット氏は、「デリバティブは金融市場の大量破壊兵器である」と公言してはばからないほど、デリバティブは一旦ネガティブな力を持ち始めると核兵器的な恐さを持ちます。1998年に破綻したLTCMというヘッジファンドには、デリバティブ理論でノーベル経済賞を受賞した人が2名勤務しておりました。彼らがレバレッジとデリバティブを使いこなし運用するファンドは金融界の「ドリームチーム」とまで呼ばれていました。

1998年秋のある朝、当時私が勤務していた米系投資銀行を含めた米ウォール・ストリートの主要銀行頭取達が一斉にニューヨーク連銀に集めるよう指示が出たのです。私はロンドン支店・ディーリングルームにおりましたが、そのニュースが伝わるや否や「もしかしたらLTCMの損失をたくさん抱えていて、うちの銀行自体も危ないのでは?」というパニックが部屋中に走ったのを今でも鮮明に覚えています。

リーマン・ショック

2006年米住宅価格上昇が頭打ちになるやいなや、低所得者層を対象とした住宅融資(サブプライム・ローン)の借り手が利払い/支払い不能状態に陥る ⇒ サブプライム・ローンから発生した金融派生商品(デリバティブ)や証券化商品価格が下落 ⇒ 住宅関連の金融商品全体にパニックが走る ⇒ これらを高レバレッジで運用していたファンドや金融機関の損失が膨らむ ⇒ 証券化商品のヘッジとして保険(CDS クレジット・デフォルト・スワップ)を販売していた世界有数の保険会社も支払い不能となるという負の連鎖でした。

私はリーマン・ショックが本当に深刻な事件であったと考える理由として、LTCM破綻同様デリバティブが複雑に絡み合った仕組債やCDSなどの派生商品全体の損失額を、米金融管理/監督当局(米連邦準備制度)だけでなく世界中の誰もが正確に把握出来なかった点ではないか?と思っています。正確な損失額がわからなければ、対応も後手に廻らざるを得ません。

ユーロ圏債務問題

リーマン・ショックとは違い、債務総額(ユーロ加盟各国が発行した国債や融資総額)ははっきりしているでしょう。しかしここで大きな問題となるのは下記の5つです。

  1. 債務危機が他の加盟国へどんどん飛び火

  2. 小国ギリシャの債務危機が欧州圏を飛び越え世界的ソブリン危機へと拡大 

  3. 解決に向け加盟各国政府間の意見調整がつかない

  4. 物価安定を使命として創設された欧州中央銀行が財政面での援助に加担させられてしまった

  5. ユーロ圏の納税者が加盟国の財政赤字を間接的に払わされるはめになった

このように、問題は日を追うごとに悪化しています。

リーマン・ショック以降、体力が弱っている欧州系金融機関にとっては、これ以上の損失を消化することは不可能に近いと思います。今後欧州関係者の対応が後手に廻り続け欧州金融システムがメルト・ダウンにでもなったら、それは世界中に飛び火し、今度は世界の金融システムが崩壊しかねない事態に発展するかもしれません。

金融危機から経済危機、そして政治危機へ

2008年秋のリーマン・ショックは1929年に起きた世界恐慌と並ぶ「100年に一度」の大規模な危機と位置づけられています。このショックによる損害は国境を越え英欧を容赦なく痛めつけ、金融機関のいくつかは一時的に国有化となりました。世界景気は一斉にリセッション入りとなり、ゼロ金利だけでは足りず量的緩和策を断行する国も出てきました。

それに対し、現在私達を脅かしているユーロ圏債務危機は、主要国の中央銀行が歴史的なゼロ金利を継続している間に起きてしまったので、金融政策に於ける「次の手」はほとんどないと言ってよい状況です。財政政策を見ると、リーマン・ショックで国有化された銀行が独り立ち出来ないままのところもあり、政府が救済に使った資金は未だに回収不可能となっています。世界的景気低迷の影響もあり、ここから新たな緩和財政政策を取れる国はないと言っても過言ではないでしょう。「100年に一度の大規模な危機」が3年の間に2度も起きると言う歴史的にも類のない「連鎖的金融危機」は金融という枠を飛び出して経済/財政危機へ、そして欧州圏では政治危機にまで悪化してしまいました。

軍用機で急遽帰国した英ダーリング元財務相

リーマン・ショックのマグニチュードがいかに大きかったかを示す面白いエピソードをご紹介しましょう。

今月上旬、英ダーリング前財務相が「崖っぷちからの生還」という回顧録を出版しました。同氏は2007年夏に発覚した米サブプライム事件の2ヶ月前から2010年5月の総選挙まで約1,000日間財務相を勤めた方です。回顧録の中の“リーマン・ショックから1ヵ月後におきた英系銀行の一部国営化”に対しての記述を読み背筋がゾッとしたのは私だけではないと思います。

リーマン・ブラザーズが破綻し、金融危機が欧州へ飛び火した2008年10月。EU加盟国は急遽ルクセンブルグで財務相会合を開催し対応を練りました。その会合の真っ最中にダーリング氏の側近から電話が入ったそうです。会合の最中に非常識な奴だ!と思いながら電話に出ると、側近は「今すぐ帰国して下さい。」と伝えたそうです。一体何が起きたのか聞いてみると、英国の数行が危ないとの返事。同氏は正確な状況を頭取本人の口から聞きたいので、危ない銀行の頭取に自分へ連絡するように頼んで電話を切りました。しばらくして、その頭取本人から電話が来たそうです。ダーリング氏は開口一番「貴方の銀行は政府/中銀からの助けがなければ、あとどのくらい営業が可能なのですか?」と質問。それに対し、電話の向こう側の頭取は「たぶん数時間しか持たないでしょう。」と答え、ダーリング前財務相ははじめて事の重大さを知ったそうです。その半年前に国有化が決定したノーザンロック同様、預金払い戻しなどを求める客が店頭に押し寄せることだけは避けたいので、同氏はすぐに側近に連絡し、英中央銀行に対して英国の銀行へ無制限の資金注入を指示。そして次のロンドン便を待つ余裕すら残されていないと知った同氏は英軍用機で急遽帰国。

同氏はロンドンに戻るやいなや、市場にそのニュースが漏れていないかを確認。洩れていないと判ってからすぐに英系銀行の頭取全てをダウニング街11番の財務相官邸に集まるように指示。夜中1時まで会合は続いたそうです。翌朝のロンドン市場が開く前に公的資金注入を含む包括的金融安定化策を発表しなければ、市場に混乱を招くだけでなく預金者のパニックにも繋がるため、翌朝4時に最終決定をし、ブラウン元首相に連絡、市場開始前の午前7時に発表へと漕ぎ着けたそうです。

週末に飛び込んで来たニュース

日本で報道されているか判りませんが、先週行われたG20会合の席で英オズボーン財務相が「ユーロ圏債務問題への解決に与えられた時間は6週間」という爆弾発言をしました。英米欧の報道機関は“世界の運命が6週間で決定される”というセンセーショナルなヘッドラインを付け週末の間ずっと第一報として報道しています。私は金曜日の夕方車の運転をしながら聞いていたラジオのニュースで知ったのですが、聞いた瞬間思わずブレーキを踏みそうになってしまいました。

6週間という具体的な数字の根拠は次回G20会合が11月4日に仏カンヌで開催予定となっており、それまでにEU、ユーロ圏、IMFが危機解決に向けた具体策を出すという意味だと私は理解しています。オンラインで入手可能な情報、そして週末の各紙を全て読んでみて感じたことですが、G20に出席した財務相達の心配はギリシャを通り越して、イタリアに向かっているという印象を強く受けました。秩序だったデフォルトか無秩序なデフォルトかは議論の別れるところですが、ギリシャのデフォルトの可能性は既成事実として捉えられています。しかしこの危機がギリシャだけに留まっているうちはどうにか逃げ切れるかもしれませんが、国債発行残高が1兆6,000〜9,000億ユーロと桁違いに大きいイタリアへ飛び火したら、金融業界でなく世界経済のメルト・ダウンは確実に起こるでしょう。

国家救済が先か、それとも銀行救済が優先されるべきなのか?6週間という時間の中で欧州はどのような答えを私達に与えてくれるのか、アルマゲドンが現実のものにならないことを祈るばかりです。


松崎 美子

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