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FX取引の基本

スワップ金利とロールオーバー

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未決済ポジションの決済日を先延ばしすることを「ロールオーバー」といい、その際に発生するのが、「スワップ金利」です。スワップ金利とロールオーバーの概念は、簡単そうで奥深いものがあります。ここでは、まずその概念について解説し、さらに詳しい内容をご説明します。

スワップ金利とは

スワップ金利は、外貨預金の利息のようなものですが、同じではありません。スワップ金利とは、金利が異なる2種類の通貨の取引の保有日数によって発生する、2通貨間の金利差調整分のことをいいます。
スワップ金利は、FXの仕組み上、通常取引を行なった翌営業日から毎日発生します。その日の為替レートや市場金利の動向などにより、毎日変動するので、ホームページなどで必ずチェックするようにしましょう。また、外貨預金の場合、どの通貨を選んでも利息は発生しますが、スワップ金利の場合、取引する通貨ペア次第では、支払わなければならないケースも発生するので、FXではスワップ金利の授受を考慮して取引する必要があります。なお、ロールオーバー取引やスワップ金利の授受には手数料は発生しません。

スワップ金利とロールオーバーの相関イメージ

知っておきたいスワップ金利5つの仕組み

ポイント1

FXの仕組み上、通常取引を行なった翌営業日から毎日発生する

ポイント2

土日や祝日などでは、スワップ金利が2日分や3日分発生する

ポイント3

スワップ金利の受取り

金利の高い通貨を買って金利の低い通貨を売る

ポイント4

スワップ金利の支払い

金利の低い通貨を買って金利の高い通貨を売る

ポイント5

スワップ金利は毎日微動しているが、市場金利の動向によっては大きく変動する

スワップ金利の仕組み

ここでは、スワップ金利の仕組みについて解説しますが、まず外国為替証拠金取引 (FX) についての説明から始めます。外国為替取引とは、2国間の通貨交換のことをいい、例えば「豪ドルから円に」「円から豪ドルに」交換する取引のことを、外国為替取引といいます (または外貨両替といってもいいでしょう) 。
この外国為替取引は、ただ単に通貨を交換しているわけではありません。実はその国の金利についても交換しているのです。FXはその外国為替取引をベースに生まれた金融商品ですから、通貨と金利の両方の交換が行なわれているのです。スワップを訳すと"交換"という意味なので、スワップ金利が何を示しているか、おわかりになるのではないでしょうか。
FXでは、外貨 (通貨) を保有するというより、通貨ペアというポジションを保有していると表現する方が正確です。通貨ペアとは、豪ドル/円、ユーロ/円、ユーロ/ドルなどといった通貨の組合わせのことをいい、例えば豪ドル/円で豪ドルを買った場合は、「豪ドルを買って円を売っている」ポジションを持っていることになります。つまり、円を借りてきて豪ドルを保有している状態にあることをいうのです。逆に、豪ドル/円を売っているのであれば、「豪ドルを売って円を買っている」、つまり豪ドルを借りてきて円を保有していることになります。
保有している通貨については、ポジションの保有日数分だけ受取金利が発生し、借りてきた通貨については保有日数分だけ支払金利が発生します。

豪ドル/円を買う

豪ドル/円を売る

そのため、FXでは基本的に、より金利の高い通貨を買い、より金利の低い通貨を売った場合に受取スワップ金利が発生するのです。したがって、現在 (2008年11月) は日本の金利がオーストラリアの金利を下回っている状態ですので、豪ドル/円を買うとスワップ金利を受け取ることになるのです。逆にオーストラリアの金利が日本よりも低くなった場合には、豪ドル/円を買うとスワップ金利の支払いが発生します。金利は、その国の経済の状況等で金利は大きく変わります。2国間の金利差が変わるということはスワップ金利も変動します。金利の変動については、十分留意しておく必要があるでしょう。

通貨によって異なるスワップ金利

国名

政策金利

日本

0.10%

米国

0.00%〜0.25%

英国

2.00%

ユーロ

2.50%

オーストラリア

4.25%

ニュージーランド

5.00%

南アフリカ

11.50%

カナダ

1.50%

スイス

0.50%

(2008/12/26現在)

スワップ金利は、取引する通貨ペアの国の政策金利を反映した市場金利で決定します。国によって政策金利の水準は異なっており、さらに市場金利はその時の経済状況によっても大きく変動します。ただ、世界経済に混乱のない通常の状況下では、政策金利を基準にスワップ金利を見ればいいのではないでしょうか。また、各通貨ペアの実際のスワップ金利ついては、下記にて照会できます。

スワップ金利の算出方法の例

※この項での算出方法についての解説は簡略的なものであり、厳密な算出式とは若干異なります。

スワップ金利の算出方法について解説します。
「セントラル短資FX」の取扱い通貨ペアの中で最も金利差があるのは、ランド/円。南アフリカランドと円の組合わせです。南アフリカの政策金利が12%、日本は0.3% (2008/11/6現在) です。

ランド/円の為替レートは、1ランド=9.5円。

図にあるように、ランド/円で1万ランド買うということは、9万5千円売る (借りる) ことです。そこで、金利分の金額を算出します。

1万ランドにかかるランドの金利 : 1万ランド×12%=1,200ランド=11,400円
9万5千円にかかる円の金利: 9万5千円×0.3%=285円
1年後のランドと円の金利の金額差=11,400-285=11,115円
1日に換算 : 11,115÷365=30.45・・・円

つまり、理論上約30円が1日分の金利差となります。

2008/11/6時点の実際のランド/円のスワップ金利は

1万ランド買い 24円
1万ランド売り 30円

となっていました。

ロールオーバーとは

スワップ金利の発生するタイミング⇒ロールオーバー

スワップ金利は、作ったポジションを翌日以降に持ち越す際に発生します。この持ち越しをロールオーバーといいます。 ロールオーバーは、日本時間で午前7時のニューヨーク市場クローズ時点で行なわれます。この時点で未決済のポジションに対してロールオーバーが行なわれ、スワップ金利が付くのです。
ではなぜロールオーバーが行なわれるのでしょうか。
外貨両替や外貨預金と比較しながら、解説していきます。
外国為替取引は、異なる国の通貨を交換する取引のことですが、ただし、その取引によって外貨の交換の期日 (決済日、受渡日) が違ってきます。

例:1万米ドルを買う取引 1ドル100円の場合を想定

取引のタイプ

決済日(現金受渡しをする日)

外貨両替

当日

外国為替直物 (スポット取引) 、FX

原則、2営業日後

外国為替 (先渡) 取引

(翌日、1週間後、1ヵ月後、1年後・・・)

FXは、原則2営業日後を通貨の決済期日として行なう取引です。そのため、長期間ポジションを (2営業日以降) 保有する場合には、決済日を繰り延べする必要があります。通常、翌営業日に繰り延べすることになりますが、そのときに買っている通貨については繰り延べ日数分の受取金利が発生し、売っている通貨については支払金利が繰り延べ日数分発生するのです。そしてその差額調整分が、スワップ金利なのです。
ちなみに、スワップ金利は毎営業日 (正確にはロールオーバーごと) に発生しますが、スワップ金利の金額はポジションの持ち越し日数分になります。そのため、通常木曜日に行なわれる金曜日⇒月曜日のロールオーバーでは3日分、祝日でロールオーバーでの持ち越し日数が2日間になる場合には2日分になります。ゴールデンウィークや年末年始などは、さらに繰り延べ日数が長くなる場合があります。また、そのような場合取引日によっては、スワップ金利が発生しない場合もありますので、注意が必要です。

ロールオーバーのカバー取引はインターバンク市場で行なわれる

ロールオーバー取引は、インターバンク市場のスワップ取引市場でカバー取引が行なわれます。この取引は資金取引市場ともいい、外貨資金の調達の場でもあります。
ロールオーバーは、決済日を繰り延べする取引です。
例えば、ドル/円を買い持ちしている場合、取引の翌日にロールオーバーを行なうので、最初の取引日の決済日は翌日にせまっています。そこで、スワップ市場では売って/買い (SELL/BUY) という取引、つまり翌営業日を決済日とした売り取引と翌々営業日を決済日とした買い取引を同時に行ない、決済日を繰り延べするのです。買い持ち分だけ売り取引を行なって翌日分を相殺し、同じ金額を翌々営業日に持つこと、それがロールオーバーの基本です。そして、そのときのスワップ取引の市場価格がスワップ金利となるのです。

例えば、ドル/円買い待ちの場合

さてこの取引、実は金融機関が外貨で資金調達する場でもあります。ドル資金が必要な企業は、翌日物のドルを円で買って、翌々日にドルを返却するつまりドルを売る。場合によっては、翌日物のドルを買って、1年後に返却する場合もあります。その時の取引のレートは2通貨の金利差、すなわちスワップ金利なのです。
資金調達の場でもあるため、政策金利が変更になる場合や経済が混乱している場合のレートは変動します。特に信用不安が起きたときなどは、どこの金融機関もお金を貸さない状況が発生するため、中には高い金利を提示して資金調達する金融機関も出てきます。そのため、通常高金利通貨を持っていても、スワップ金利が逆転する場合や、買い持ちでも売り持ちでも支払スワップ金利が発生する場合があります。
最後に直近の例をあげておきます。
2008年9-10月、ドル円の1日のスワップ金利は1万ドルにつき、55円から60円で推移していましたが、サブプライム問題にはじまる米大手金融機関の破綻による金融不安により、信用収縮が起きたとき、スワップ金利は162円と3倍近くに跳ね上がりました。買い持ちでは通常よりも多くのスワップ金利を受け取れたのですが、売り持ちでは多くの金額を支払うことになりました。
これは、金利変動で発生するリスクです。十分にご注意のうえ、お取引されるようお願いいたします。

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