

1月30日(月)−2月3日(金)
今週の見どころは、中国市場再開、バーナンキ議長証言、米雇用統計、欧州首脳会議、FACEBOOKの上場申請などであろう。
今年1月はリスク選好の流れで円安ドル安、金利上昇、資源高、株高が続いてきたが、先週1月25日にFOMCが超低金利政策の長期化を表明して、ドル安に拍車がかかり、底堅かったドル円が下落し始め、クロス円の上昇スピードも落ちてきた。上昇してきた米長期金利も反転低下している。年初の円安のリズムが変わってきたことには気をつけたい。年初来の主要通貨の強さでは資源国通貨が上位で米ドルが最下位、円はブービーの位置にある。悲観論が強いユーロは円より強い。
今週は中国本土市場が再開する。中国の景気指標では2012年は8%台へGDP成長率が減速するものの年初からの景気指標もまずまずであり、中国政府は「財政積極、金融穏健政策」で下支えする。今週は1月製造業PMIと非製造業PMIが発表される。また2月に入れば独メルケル首相やEUファンロンパイ大統領が訪中し債務問題改善へ支援を求める。依然、世界経済の中国頼みが続く。中国が欧州支援強化を表明すればユーロ高に繋がる。
米国の指標も昨年末から雇用中心に強いものが出ていたが先週末の4QGDPは前期より強かったが予想を下回った。また個人消費、新築住宅販売、景気先行指数も予想を下回り、やや弱いセンチメントに変わってきている。強い指標にかかわらず1月25日のFOMCでは超低金利政策の長期化が表明されたことはFRBもまだ成長に慎重な姿勢を崩していないことを示している。今週のバーナンキ議長の下院予算委員会で経済情勢について証言に注目したい。今週は1月米雇用統計の発表があり、予想は失業率が8.5%、非農業部門雇用者数が15万人であるが、前回の雇用者増が20万人であっただけに事前に盛り上がることはないだろう。織り込み期間はドル安、リスク選好の後退が進むだろう。他にケース・シラー住宅価格やISM製造業・非製造業景況指数にも注目したい。またFACEBOOKが上場申請を行うことで他のIT企業にも買いが入りナスダック市場は上昇している。中国などはIPOラッシュで供給過多で株が下がることもあったので、手放しで上昇には結びつかないだろう。ただ米国は何か新しい強さが常に出てくる。
欧州はギリシャの民間との債務減免交渉が進展している。初めから改善に時間がかかるマラソンのような債務問題であることは予想されていた。交渉進展でイタリアやスペインの長期金利が低下していることは好感されるが、今度はポルトガル債務問題が脚光を集め始めた。冷静になればギリシャのようなゆっくりとしたペースで改善していくのだが、格付け会社や報道が誇張することはある。ディーラーとしてはそれを利用して騒いだ時は瞬間に反応して目先の利益を上げてこなしていきたい。表面的な報道でユーロショートのポジションに長居することはギリシャ同様に禁物だ。他にEU首脳会議やスペイン4QGDPに注目したい。
通貨の強い豪やNZは国内経済指標は強くない。欧州債務問題が影響し豪は2回連続で利下げを行っている。次回は2月7日が政策金利決定日。雇用が悪化しインフレは落ち着いてきた。NZは金利を据え置いた。CPIは低下してインフレターゲット内へ戻ってきた。ただ年初からの株高、金利上昇、資源高の流れで通貨は強い。国内景気のファンダメンタルズがついてこない通貨高では実弾介入はないだろうが、口先介入は既に出始めている。NZで産出するアルミ価格は上昇している。またNZボラード中銀総裁が9月に退任する観測報道があったが、任期満了の退任(10年間)なので相場に影響しないだろう。
【今週の注目指標】
1/30 |
(独)消費者物価指数・速報 |
|---|---|
1/31 |
(NZ)住宅建設許可 |
2/1 |
(豪)住宅価格指数 |
2/2 |
(NZ)失業率 |
2/3 |
(中)非製造業PMI |
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ドル円
NZドル円
【ドル円】 予想レンジ:74-79
週前半はリスク選好の円安ドル高が進み鍋底から上伸したがFOMCの超低金利長期化で反転下落した。25日は長い上ヒゲを残し、翌日、翌々日の下げに繋がった。
(先週の予想は以下の通り)
年初来から株、金利、資源価格が上昇している。景気回復を示唆する指標が世界で出ているのでリスク選好の流れとなり円売りが出ている。日本株も上昇した。日本は好況にならないと円安にならない。その点では政治混迷はともかく良い方向へ向かっている。今週は日銀政策決定会合がある。特にないが、日銀が保有株の売却を中止したことは当然だがいいことだろう。以前は下げを加速するかのように保有株を売却していたことがあった。
2009年1月はリーマンショックからの景気回復対策が中国や米国中心にとられ、景況感指数も回復し始めた。今年は財政赤字もありどの国も財政出動は難しいが金融緩和策はとられている。2009年1月からの株高金利上昇資源高と同じような動きとなる兆しはある。当時は野村証券が大型外貨投信を販売し円安に拍車をかけた(特にクロス円)。今月も以下のように少々外貨投信の販売はある。増税観測で余裕資金のない個人からの買いが集まるどうか。
円の1月需給は2月、3月ほどリパトリの円買いや輸出に円買いもないのでクロス円が円安方向へ向かっているのだろう。リパトリの円買いは心配だが、円高で日本企業の海外企業買収の円売りどれだけ相殺できるか。
1月23日 SBIAM セレブライフ・ストーリー
1月24日 ITCインベストメント・パートナーズ コモディティ・インデックスα
1月25日 損保ジャパン日本興亜AM アジア・ハイ・イールド債券、
SBIAM マレーシア・タイ・シンガポール投資ファンド
1月26日 野村AM アジアハイ・イールド債券
1月30日 日興AM インデックスファンド新興国債券
1月31日 明治安田AM 米国中小型成長株式ファンド、アムンディ・ジャパン TCW・新興国債券ファンド、三菱UFJ投信 通選CTAマルチ・マネジャー
(テクニカル)
今年は07年、08年の下降ラインから上抜いて始まっている。月足は昨年8月から77円あたりで横ばい。下げ渋り。ただ週足は10月31週-12月26日週の上昇ラインを下抜いているので力強さはない。その上昇ラインが頭を抑えているようだ。日足はパっとみると鍋底形成へ向かっているように見える。ボリバン下限から離れ少しは雲に近づいてきている。1月6日-1月16日の下降ラインは上抜いた。1月17日-19日の上昇ラインを維持できるか。5日線上向き。
【NZドル円】 予想レンジ:60-65
資源高、株高の流れが続き、リスク選好のNZ買い続く。政策金利据え置きは影響はなかったがFOMCの超低金利長期化でドル円が下落し先週、木曜、金曜は陰線となりボリバン上限越えから小反落した。
(先週の予想は以下の通り)
年初来首位を走るNZドルだ。NZ株価も小高い。3QGDPの改善とムーディーズの「Aaa」格付け維持(S&Pは2段階下のAA格付け)も背景にあるが年初来の指標は貿易収支、住宅建設許可と強くない。
それでも強かったのは世界景気減速、欧州債務問題懸念、ギリシャデフォルト観測という一般論にもかかわらず、昨年と違って、主要株式市場は全面高、米国長期金利が上昇、工業資源価格も上昇している投資リスク選好の流れが出ているからだろう。先週終値時点で主要通貨番付ではNZドル、豪ドル、南アランド、カナダドルが上位を独占している。NZの唯一の工業資源であるアルミ需要の強さもNZドルを支えた。
先週発表された4QCPIは大幅低下が予想されたが、その予想からさらに大幅低下したものとなった。大幅低下の要因は野菜価格の下落やIT関連通信コストの低下によるものだ。
4Q-消費者物価(前期比)=前回:+0.4%、予想:+0.4%、今回:-0.3%
4Q-消費者物価(前年比)=前回:+4.6%、予想:+2.6%、今回:+1.8%
これでCPIはインフレターゲット(1%から3%)の枠外から枠内へ入った。それも下限の方が近いところへ低下した。
今週の政策金利は元々欧州債務問題による世界経済の低迷を理由の2.5%を据え置くことが予想されていたが、CPI大幅低下という国内要因でその予想はさらに強まった。
また為替相場については過去唯一の介入水準の0.76を超え0.8台へ突入したこともあり、今後は当局からNZドル高値懸念の発言が聞こえてくるだろう。ただ実力行使(売り介入)の可能性は低いだろう。何しろ、これまで1回しか介入した実績しかなくそれも失敗に終わっているからだ。策を講じるとすれば利下げだろう。
日本同様に震災からの復興景気が本格化すると言われながらまだその兆しはない。ただ投資リスク選好の流れがNZドルを押し上げる展開が続く。またいまだ余震が続く地震リスクも頭に入れて置きたい。
(テクニカル)
NZドル円=2012年は陽線スタート。11月、12月は陰線。今月陽線。昨年8月-10月の下降ラインを上抜いた。年週足は10月31日週の波高し線(高値64.56)をきっかけに57まで下げたが半値の60.78を上抜いて61のせ、62のせとなった。11月21日週-12月12日週の上昇ラインにのる。日足は1月9日-1月17日の上昇ラインが生きている。ボリバン上限まで上昇したのでちょっと警戒したい。CPI低下で一旦下落するもまた上限へ。5日移動平均線は上向き。
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ドル円
豪ドル円
【ドル円】 予想レンジ:74-79
日本は円高デフレに加え増税、東電値上げと明るい話はない。貿易収支も赤字となり製造業の海外移転の話も多い。主要輸出企業の決算も冴えないものとなるだろう。今後は3月年度末決算のリパトリ玉も出始める。大規模な所得黒字の一部でもある。貿易黒字が減少しても円高が続くということはプラザ合意当時、いや最近までも想定していなかった。輸出も投資家も収益減となってきた。
さて成功したスイス中銀のスイス安政策を日本は無視している。スイス中銀は夏のユーロスイスの1.00台から1.24台へ20%以上スイス安へ誘導した。またユーロスイスの下限を1.20に設定した。現在1.2060あたりであるが、この防衛線を守るために再度スイス売り介入を始めれば、その対価が円となり昨夏のような円高のきっかけになるかもしれない。スイス中銀の動きは無視できない。
先週前半は外債払込も円安要因になった。今週も月末にはあるが2月に入ると減ってくる。今日明日は、後場は月末の輸出も出てくるだろう。
(テクニカル)
なべ底から飛び出したが1月25日の長い上ヒゲで反転下落鍋の底へ再び下落した。今年は07年、08年の下降ラインから上抜いて始まっている。月足は昨年8月から77円あたりで横ばい。下げ渋り。ただ週足も先週は長い上ヒゲとなった。日足はボリバン上限から急落(ボリバンは76.21-78.10)。雲下(77.55-77.64)へ。1月17日-19日の上昇ラインを下抜く。5日線下向く。
【豪ドル円】 予想レンジ:79-84
豪ドルは対円、対ドルで堅調推移、株価も上昇している。年初こそAIG製造業、サービス業、建設業指数、住宅建設許可など強い指標が多かったが、その後は小売売上が弱く、12月雇用統計も新規雇用者数が+1.0万人の予想のところ-2.93万人と、2カ月連続して予想を大きく下回った。失業率は予想の5.3%より低下して5.2%となった。4QPPIは予想の+3.0%より0.1%低い+2.9%となった。先週の4QCPIは3Qの+3.5%から低下して+3.3%の予想であったが+3.1%となった。
国内要因は強いと言えず、重要指標の雇用も悪化しながら豪ドルは強い。年初からNZドルに次いで2番目の強さを維持している。世界的な株高、資源高、金利上昇でリスク選好の流れとなっているからだ。これは昨年と違う現象だ。他国も米国を除けば力強い指標は出ていないが、昨年冷え込んだ投資マインドがペントアップディマンドとなって盛り返してきたのだろう。海外投資家の豪債投資も増加している。欧州債務問題も遅々ではあるが進展の兆しを見せている。
CPIが低下すると利下げ観測も高まってくる。11月、12月と連続利下げして2月も利下げはやりすぎの感もあるが、雇用の悪化とCPIがインフレターゲット内に収まる低下を見せれば中央銀行も無視できないだろう。
雇用の悪化はANZ銀行が人員削減したことや、トヨタの豪工場でも人員削減する計画を発表するなど都市部での産業の人員余剰がある。西部のパースなど鉱山関連業ではまだ雇用はタイトのようだ。トヨタの人員削減は豪ドル高での輸出コスト高が原因とされている。ギラード首相も豪ドル高懸念を示唆した。内部要因が弱く、海外要因で豪ドルがつり上げられると、さらに懸念、口先介入が強まるので注意したい。政府は11/12年度のGDP成長率をこれまでの予測よりも0.75ポイント下げ、3.25%と予測している。
(テクニカル)
まだ昨年10月の大陽線(72.05-83.92)の中での推移が続く。11月、12月は陰線。今月は陽転。週足は10月3日週-11月21日週の上昇ラインは生きているが先週の週足は上ヒゲが長く下押しを示唆している。日足はボリバン上限上抜いていたがFOMCの超低金利長期化でドル円が下落し先週後半2日は陰線となりバンド内へ戻った(77.53-82.09)。雲の上(雲は77.89-79.34。1月16日-17日の上昇ラインの上にあるが下落して近づいてきた。ライン下抜けに気をつけたい。5日線はまだ上向き。
外国為替証拠金取引は、証拠金を預託することにより少額の資金で大きな金額のお取引を行うことが可能ですが、外国為替相場や金利の変動により預託した証拠金を上回る損失となる可能性があります。また、取引証拠金として、必要証拠金 (想定元本の4%[法人は1%又は4%]) 以上の金額が必要となります。取引レート、両替レート及びスワップ金利には売値と買値の提示価格に差 (スプレッド) が生じます。取引手数料は無料です。受渡手数料は1万通貨あたり500円です。顧客報告書発行手数料は無料 (郵送の場合は最大2,625円/1回) です。当社との契約形態は店頭外国為替証拠金取引となり、お取引に際しましては契約締結前に交付いたします「店頭外国為替証拠金取引説明書」等の内容を十分にご理解いただき、ご自身の判断と責任においてお取組みください。
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