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マーケットビュー

金曜 外為コーヒーブレイク 英国現地レポと当社社員による週末コラム

2009年から2011年まで3年間の本邦外為証拠金取引についての考察

更新日:2012年2月3日

外国為替証拠金(FX)取引については、2009年夏のロスカットルールの義務付けにはじまって、全額信託保全の義務付け等から2011年8月のレバレッジ規制まで、一連の規制強化により取引の健全性・透明性の向上が大きく進展いたしました。
本稿では、この3年間の店頭FX取引がどう変化したかについて考察してみます。
(※グラフ等は社団法人金融先物取引業協会の資料に基づき当社で作成)

(1)店頭外為証拠金取引の取引量推移(2009年1月〜2011年12月)

※チャートはクリックで拡大できます

取引量は最大レバレッジ50倍規制が導入された2010年8月に、それまでの月間150〜200兆円水準から100〜150兆円規模へと約3割程度減少しました。しかし、その後は底打ちから徐々に取引量はやや回復し安定的に推移しています。2011年12月は100兆円に減少しましたが、これは年末の薄商いと歴史的に膠着状態に入ったドル円相場の影響と考えられ、今後は為替相場の変動に応じて取引量が増減する巡航速度に乗ってくるものと思われます。FX取引の透明性・健全性が個人投資者の皆さまに幅広く認知されるにつれ、FX取引は今後も安定的に成長することが予想されます。

(2)建て玉推移(2009年1月〜2011年12月)

※チャートはクリックで拡大できます

取引量とは別に、建て玉の変化について見てみますと、グロス建て玉(売買建て玉合計) はレバレッジ規制とあまり関係なく増加し、高水準を維持しています。このことはお客さまからの預かり金残高が増加している(2009年3月末の残高4,717億円に対し2011年9月末は7,599億円と6割増加)ことに繋がっています。

なお、店頭取引の預かり金に「くりっく365」の預かり証拠金残高を加えると約1兆円規模となっていて、FXのレバレッジが平均で仮に5〜6倍とすると本邦の外貨預金残高5〜6兆円とほぼ同じ水準にまで達していることになります。(日本経済新聞より)

一方ネット建て玉は、やはり外貨買い円売りのいわゆる「円キャリートレード」が依然として続いています。ただ、グラフで確認できるとおり、一方的に増加するのでなく外貨が値上がりした局面や、突発的な事象(東日本大震災など)には建て玉縮小の対応が見られています。またグラフではドル円だけの実際の為替相場の動きを示しましたが、米ドル以外の外貨の変動も比較的大きく、後述のように通貨分散もできている状況にあります。

(3)取引通貨ペアのシェア推移

個人投資者の皆さまの通貨選好にも変化が見られます。外貨との金利差が急速に縮小し、定着しそうな状況にあって、インカムゲイン(金利差によるスワップ収益)よりキャピタルゲイン(為替変動幅による収益)を目指している方が増えています。

上記3年間のパイチャートを比較しますと、ドル円、ポンド円のシェアの後退が顕著である一方、ギリシャショックに始まって未だ決着を見ていない欧州債務問題を背景に、ユーロの取引がシェアを拡大しています。対円だけでなく対ドル取引も活発化し、ユーロドルは2011年9月から連続して月間最多取引量になっています。

セントラル短資FX株式会社
阿草 龍二

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